中小企業診断士クラゲの経営学・マーケティングラボ

中小企業診断士の資格や新規事業の経験を持つクラゲが、経営学やマーケティングをゆる〜く分かりやすく伝えるブログです。

経営学・マーケティングのおすすめ勉強法!【中小企業診断士が徹底解説】

経営学とマーケティングの勉強法

この記事を開いてくれた方の多くは、「経営学やマーケティングを勉強したいけど、何から始めれば良いかわからない」という動機を持っていると思います。

経営学やマーケティングの知識は、経営者のみならずマーケターや経営企画の方など幅広い方に役に立ちます。

しかし本格的に勉強するとなると、どのように勉強すべきか分からないという方は少なくありません。

そこで今回は、経営コンサルタントの国家資格である「中小企業診断士」の資格を持つ身として、また新規事業の立ち上げで得た経験などをもとに、経営学やマーケティングのおすすめ勉強法を徹底解説しようと思います!

  • そもそも経営学やマーケティングの勉強は役に立つの?
  • 経営学やマーケティングの勉強法トップ3【時間がある人向け】
    • 1位:大学院やビジネススクールに通う
    • 2位:優れた本を何冊も読む
    • 3位:中小企業診断士の勉強をする
  • 経営学やマーケティングをスキマ時間で気軽に勉強する方法
  • 経営学・マーケティングの勉強法まとめ

そもそも経営学やマーケティングの勉強は役に立つの?

この記事を読んでいる方は、そもそもなぜ経営学やマーケティングを勉強しているのでしょうか?

多くの方は、「仕事で役立てたい」 とか「新規事業や起業を成功させたい」という理由で勉強したいと考えていると思います。しかしこうした考えと同時に、経営学やマーケティングの知識は役に立たないという考えも持っているのではないでしょうか?

たしかに、全く経営学やマーケティングの勉強をせずに大成功した経営者は少なくありません。中には、知識なんて必要ないと主張している経営者やコンサルタントもいます。

たしかに経営学やマーケティングの知識がなくても成功する可能性はありますが、知識を持っていた方が失敗する確率を減らしつつ、成功する可能性を高めることができると思います。

たとえば経営学者の一人であるポーターは、競合他社に勝つ戦略として「差別化戦略」、「コストリーダーシップ戦略」、「集中戦略」の三つを挙げています。

こうした戦略をあらかじめ知っていれば、闇雲に経営戦略を策定するよりも成功可能性の高い戦略を打ち立てることができます。

またマーケティングの理論を学習すれば、消費者の心理を逆手に取った価格設定や販売促進を行えるようになります。

 

よほど優秀でセンスのある人でない限り、知識も経験もない人が起業して成功する可能性は限りなく低いです。

過去の偉人や経営学者の知恵の結晶を勉強し、1%でも成功する可能性を高める(≒失敗可能性を減らす)方が賢い選択と言えます。

今後起業する方や経営企画やマーケティングの業務に携わる方は、自身の成功のために勉強に「投資」してみてはいかがでしょうか?

経営学やマーケティングの勉強法トップ3【時間がある人向け】

経営学やマーケティングを勉強するメリットが分かったところで、オススメの勉強法をランキング形式でお伝えします。

この章では、ある程度勉強時間を確保できる方にオススメの勉強法をお伝えします。

1位:大学院やビジネススクールに通う

もっともオススメの勉強法は、大学院やビジネススクールに通って勉強する方法です。

大学院やビジネススクールをオススメする理由は、良質な経営学・マーケティングの知識を双方向的(実践的)に勉強できる点です。

大学院やビジネススクールでは、数ある経営学やマーケティング理論の中でも、とくに良質なものを効率的に勉強できます。加えて単に知識を暗記するだけでなく、他の受講生とのディスカッションなどにより、実践的に知識を習得することができます。

分からない部分が仮に出てきても、講師や仲間の受講生に質問できるため、分からない部分をそのままにせずに知識を習得できます。

ただし大学院やビジネススクールに通うとなると、ほとんどの平日の日中を拘束されることになります。また費用も莫大にかかります。

ある程度の資金力がある上に、仕事を一時的に休める方でないと経営学やマーケティングを勉強できない点は大きなデメリットです。

2位:優れた本を何冊も読む

経営学・マーケティングのオススメ勉強法第2位は、優れた本を何冊も読む方法です。

この勉強法をおすすめする理由は、自分の好きな時に勉強できる点です。

ビジネススクールに通うとなると、平日日中のほとんどの時間を拘束されます。

一方で本を読む勉強法ならば、通勤中や寝る前など、自分の好きな時に勉強することができます。そのため、仕事を続けながら経営学やマーケティングの知識を身に付けることが可能です。

加えて評判の高い優れた本のみを厳選して読めば、あまりお金をかけずに実践的な知識を効率的に習得できます。

ただし自由かつ低コストで勉強できる一方で、 知識のインプットしかできない点はデメリットになります。

ビジネススクールとは違い、ひたすら自分で本を読んで知識を身に付ける必要があります。そのため、ディスカッションなどにより深く知識を身につけるのは困難です。

また、分からない部分があった場合にはネットなどで調べる必要があります。

勉強の「質」という観点ではビジネススクールや大学院に劣るものの、経営学やマーケティングを気軽に勉強できる点ではオススメの勉強法です。

3位:中小企業診断士の勉強をする

忖度しているわけではないですが、中小企業診断士の資格学習も経営学やマーケティングの勉強法としてオススメです。

この勉強法をオススメする理由は、とくに重要な知識を広く勉強できる点です。

中小企業診断士の試験では、経営学やマーケティングに関する知識を出題する科目があります。中小企業診断士試験の勉強をすれば、おのずと経営学やマーケティングの知識を習得することができます。

とくに中小企業診断士の資格では、有名どころの経営学やマーケティングの知識ばかりが出題されます。そのため、少ない勉強時間で本当に必要な知識のみを網羅的に覚えることが可能です。

ただし、中小企業診断士の試験学習で得られる知識は全体的に浅いので注意が必要です。

中小企業診断士の勉強を行えば、「SWOT分析」や「価格設定の方法」など、重要な経営用語の意味やマーケティングの基礎は覚えることができます。

しかし具体的な分析のやり方など、実践的な部分まで踏み込んだ知識はあまり勉強できません。

最低限重要な知識を身につける上では有用な勉強法ですが、より実践的に知識を深く掘り下げたいのであれば、自身で本を読むなり仕事を経験するなりしなくてはいけません。

経営学やマーケティングをスキマ時間で気軽に勉強する方法

上記でお伝えしたのは、中小企業診断士の資格学習や新規事業の立ち上げに携わってきた上で、とくに有用だと思う勉強法です。

しかし上記でお伝えした勉強法は、どれも実践するには相応の勉強時間が必要となります。本を読むにしても、優れた本を調べることや本を読み進めるのにある程度時間がかかってしまいます。

日頃仕事が忙しい社会人の方からすると、もっと気軽に経営学やマーケティングの知識を勉強したいですよね。

スキマ時間で良質な知識を習得したい方にオススメなのが、ビジネススクールを運営するグロービスが提供する動画学習サービス「グロービス学び放題」です。 

このサービスを利用するには、月々1,634円(税込 年間プラン)かかります。人によっては安くないと感じるでしょう。

しかしこのサービスには、価格以上の魅力が数多くあります。

 

もっとも大きな魅力は、ビジネスに必要な経営学やマーケティングの知識を体系的に勉強できる点です。

SWOT分析や貸借対照表の読み方などの必須知識を、実務での活用事例を踏まえつつ習得することが出来ます。単なる知識のインプットだけでなく、思考力も磨けるので本をただ読んだり資格の学習を行うよりもより実践的なスキルが身につくでしょう。

また、好きなタイミングで気軽に勉強できる点もグロービス学び放題の魅力です。

当サービスの動画は、スキマ時間で勉強できるように一本3分程度で構成されています。ビジネススクールレベルの質の高い勉強を寝る前や通勤中などに気軽にできる点は、仕事で忙しいサラリーマンの方にとっては大きなメリットとなるでしょう。

そしてユーザー限定のイベントに無料で参加できる点も、グロービス学び放題をオススメする理由の一つです。

グロービス学び放題を利用している方であれば、優秀な講師によるワークショップやユーザー同士の自主勉強会に「無料で」参加できます。

普段の勉強で得た知識のアウトプットやビジネスで役立つ人脈の構築などを無料でできるのは、グロービス学び放題を利用する方に限定の特典なのです。

 

つまりグロービス学び放題を利用すれば、「ビジネススクールの持つ質の高い勉強」と「ビジネス書の持つ気軽な勉強」という二つのメリットを同時に得られるのです。

これだけ至れり尽くせりのサービスを、一ヶ月わずか1,634円(税込)で利用できるのは他にありません。ビジネス書一冊の値段で豊富なサービスを受けられると考えれば、支出に対するリターンはとても大きいでしょう。

とはいえ、本当に優れたサービスなのか心配な方もいると思います。

「サービスにお金を払わせるために良いことしか言っていないのでは?」と思う人もいるでしょう。実際自分も、この文章を見たら同じことを思います笑

ですがグロービス学び放題には10日間の無料体験があるので、不信感を抱く方も心配ありません。

なんと今なら有料サービスと全く同じ動画講義を、10日間無料で体験することができます。

万が一10日体験して「自分には合わないな」と思ったら、有料プランを利用しなければ済む話です。

無料である上に10日間の体験で良質な知識を得られるので、費やした時間も無駄にはなりません。

無料でビジネススクールの質の高い講義を体験できるので、不審に思う方はまずは無料プランから体験してはいかがでしょうか?

無料プランは下記リンク先から利用することができます。

経営学・マーケティングの勉強法まとめ

今回の記事では、中小企業診断士の観点から経営学・マーケティングのオススメ勉強法をご説明しました。

今回はオススメの勉強法として、ビジネススクールの利用や読書、中小企業診断士の勉強を紹介しました。

ただしどの方法も、良質な知識を身につけられるものの、ある程度時間や費用がかかってしまいます。

そこで仕事で忙しいサラリーマンの方には、グロービス学び放題をオススメします。

グロービス学び放題を利用すれば、わずかビジネス書1冊分の料金で実践的な経営学やマーケティングの理論を勉強できます。

デメリットはないに等しいので、この機会に自身のスキルアップに「投資」してみませんか?

本当に良質なサービスなのか心配な方は、無料プランのお試しから始めても良いでしょう。

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回収期間法とは?カンタンに投資可否を判断できる便利な方法!

回収期間法

「新しい設備を購入すべきか?」

「新規事業を始めるべきか?」

ビジネスで成功するには、上記のような場面で正しい意思決定を行わなくてはいけません。意思決定に失敗すると、莫大な損失を被ったり時間を無駄にしてしまいます。

今回はこうしたビジネス上の意思決定に役立つ「回収期間法」について、計算方法やメリット・デメリットを解説します。

意思決定の手法の多くは専門的な知識を要し難しいですが、回収期間法は専門的な知識を必要としないため簡単に活用できます。

スモールビジネスを営んでいるものの、会計や財務の知識に不安があるという方はぜひ参考にしてください!

  • 回収期間法とは?回収期間法の意味
  • 回収期間法の計算方法
    • 各年度キャッシュフローが均等額のケース
    • 各年度でキャッシュフローの額が異なるケース
  • 回収期間法の持つメリットとデメリット
    • 回収期間法のメリット
    • 回収期間法のデメリット
  • 回収期間法のまとめ

回収期間法とは?回収期間法の意味

回収期間法とは、投資金額を回収する期間を基に事業の投資意思決定を行う手法です。

回収期間法では、投資期間の回収期間を求めて、その期間が会社にとって満足できる場合に投資を行うと判断します。

例えば5年以内に投資金額を回収したいのであれば、「5年以内の回収が見込める場合には投資を行い、5年以上かかる場合には投資を行わない」という風に意思決定を行えます。

なお複数の投資案がある場合は、もっとも回収期間が短い案を採択するのがセオリーです。

回収期間が短ければいち早くキャッシュを増やせますし、不測の事態で資金を回収できなくなるリスクも小さくなります。

なお投資金額の回収期間を計算する際には、正味キャッシュフロー(税引後営業利益+減価償却費)を用いるのが一般的です。

回収期間法の計算方法

次に、投資金額を回収し終える期間を計算する方法を説明します。各年のキャッシュフローが均等である場合とそうでない場合で計算方法が若干異なるので、それぞれ分けてご説明します。

各年度キャッシュフローが均等額のケース

毎年同じ額のキャッシュフローを得られると予測した場合は、下記の計算式で回収期間を計算します。

  • 回収期間 = 初期投資額 ÷ キャッシュフロー

例えば初期投資額が5,000万円で、毎年1,000万円のキャッシュフローを得られる場合、回収期間は5,000万円÷1,000万円=5年となります。

各年度でキャッシュフローの額が異なるケース

毎年得られるキャッシュフローの金額が異なる場合には、初期投資額から各年度のキャッシュフローを差し引きながら回収期間を計算します。

文章で説明するのは難しいので、具体的な例を見てみましょう。

例)以下のケースにおける回収期間

  • 初期投資額:5,000万円
  • 1年目CF:1,000万円
  • 2年目CF:1,500万円
  • 3年目CF:1,500万円
  • 4年目CF:2,000万円

まず初めに、初期投資額の5,000万円から1年目のCFを差し引きます。

  • 5,000万円 − 1,000万円 = 4,000万円(残り①)

次に、残り①から2年目のCFを差し引きます。

  • 4,000万円 − 1,500万円 = 2,500万円(残り②)

まだ初期投資額のうち2,500万円を回収できていないので、3年目のCFを残り②から差し引きましょう。

  • 2,500万円 − 1,500万円 = 1,000万円(残り③)

まだ初期投資額のうち1,000万円を回収できていないので、残り③から4年目CFを差し引きます。

  • 1,000万円 − 2,000万円 = −1,000万円

4年目のCFを引いた結果、残額がマイナスとなってしまいました。

つまりこのケースでは、3年目から4年目の間に投資額を回収できるわけです。

3年目のいつに回収できるかを特定するためには、残り③を4年目CFで割る必要があります。

  • 1,000万円÷2,000万円=0.5(年)

つまり3年目のちょうど半分で初期投資を回収できることを意味します。

以上より回収期間法を用いた結果、回収期間は3.5年であると計算できました。

回収期間法の持つメリットとデメリット

最後に、回収期間法を利用するメリットとデメリットをお伝えします。

回収期間法のメリット

回収期間法のメリットは、「カンタンに計算できる点」と「誰が見ても理解しやすい点の二つです。

投資の意思決定手法には、NPV法や収益性指数法などもありますが、これらの手法を利用するには会計やファイナンスの知識をある程度知っておく必要があります。

一方で回収期間法は、上記で見たように四則演算さえできれば誰でもできます。

また回収期間法の判断基準は「回収期間に納得できれば投資する」という単純なものなので、誰が見ても意思決定の根拠を理解しやすいです。

計算のしやすさや理解のしやすさから、あまり会計や財務の知識がない方でも手軽に利用できる点が魅力です。

回収期間法のデメリット

カンタンに計算できる点は大きなメリットであるものの、回収期間法には数多くのデメリットがあります。

もっとも致命的なデメリットは、回収期間後の利益をまったく考慮していない点です。

極端な例ですが、以下の例を考えて見ましょう。

  • 3年以内に投資資金を回収できれば投資額を実行する
  • 計算した結果、2年で回収できるものの3年目以降はまったくキャッシュフローを得られない

常識的に考えると、3年目以降はまったく利益を得られないので、投資する魅力はほぼ皆無です。しかし回収期間法を利用すると、このケースだと投資を実行するという判断結果となります。

逆に投資資金を3年以内に回収できない場合、たとえ4年目以降に莫大なキャッシュフローを見込めても投資を行わないという判断ミスを下してしまいます。

 

また、時間価値を無視している点も回収期間法の大きなデメリットです。

投資の意思決定を正確に行うには、「キャッシュフローが発生するタイミング」を考慮する必要があります。何故ならファイナンスの理論ては、1年目に得られる100万円と3年目に得られる100万円とでは、実質的な価値は異なるとみなすからです。

時間価値をくわしく説明すると長くなるので今回は割愛しますが、回収期間法では時間価値を考慮していないために、NPV法や収益性指数法と比べると意思決定の精度が低くなるのです。

 

以上のようなデメリットがあるため、より質の高い意思決定を行う場合には、NPV法などの手法を用いる必要があります。

NPV法についてくわしく知りたい方は、下記の記事を参考にしてください!

www.bizkurage.com

回収期間法のまとめ

投資判断の手法を使えるようになると、明確な根拠を持って投資の意思決定を行えます。

しかし投資判断の手法をつかうには、ある程度財務や会計に関する専門知識が必要となります。

回収期間法は数ある投資判断手法の中でも、専門知識を必要としないため最も簡単に活用できます。

回収期間法は誰でも簡単に利用できるので、ぜひ自身で行なっているビジネスや投資などで活用してみてください!

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リーダーシップとマネジメントの違いを学問的な視点から解説

リーダーシップとマネジメント

リーダーシップとマネジメント、一見似ているようで両者の意味は大きく異なります。

リーダーシップとマネジメントの果たす役割や必要なスキルの違いを知れば、より効率的に事業を運営できるかもしれません。

この記事では、学問的な視点を交えつつリーダーシップとマネジメントの違いを考えてみます。

  • リーダーシップとマネジメントの定義
    • リーダーシップの意味
    • マネジメントの意味
  • リーダーシップとマネジメントの果たす役割の違い
    • リーダーシップの担う役割
      • 長期的なビジョンの提示
      • ビジョン達成に必要な体制の確立
      • 組織メンバーのサポート
    • マネジメントの担う役割
      • 計画の立案
      • 経営資源の配分
      • 計画の実行・管理
  • リーダーシップとマネジメントに必要な能力の違い
    • リーダーシップに必要な能力
      • 将来を予測する力
      • カリスマ性・人間性
    • マネジメントに必要な能力
      • 業務や業界に関する知識
      • 計画の管理能力
  • まとめ

リーダーシップとマネジメントの定義

 まず初めに、リーダーシップとマネジメントの定義をそれぞれご説明します。

リーダーシップの意味

リーダーシップという用語をめぐっては、さまざまな経営学者が自身の観点から定義を述べています。

数年前に日本で話題となったピーター・ドラッカー氏は、リーダーシップを「組織の使命を考えて、それを明確に確立すること」と定義しています。

一方で組織論の大家であるバーナード氏は、リーダーシップを「信念を作り出すことによって、協働する個人を鼓舞する力」と定義しています。

学者によって定義は異なるものの、およそリーダーシップとは「組織構成員のモチベーションを高めたり将来のビジョンを考えることで組織を統率する行為・能力」であると言えます。

マネジメントの意味

リーダーシップと同様に、マネジメントについても著名な経営学者が定義づけしています。

その中でもっとも有名な定義は、ドラッカー氏の「組織に成果を上げさせるための道具や機能、機関」というものです。

もっと簡単にいうと、具体的な目標や目標達成に必要な計画を立ててメンバーを動かす行為がマネジメントとなります。

リーダーシップとマネジメントの果たす役割の違い

リーダーシップとマネジメントの最も大きな違いは、それぞれが担う役割にあります。

結論から言うと、リーダーシップが会社の基幹となる部分(ビジョンや戦略など)の構築を担う一方で、マネジメントは具体的な実務の実行を担います。

リーダーシップの担う役割

リーダーシップの担う役割には、主に下記の3つがあります。

長期的なビジョンの提示

リーダーシップが果たすもっとも重要な役割は、長期的なビジョンの提示です。5年先、10年先にどのような会社になっていたいのかを明確にし、それを従業員や株主に伝えるのです。

長期的なビジョンがなければ、従業員にとっては働く目的や目標がないため、モチベーションが湧き上がってきません。

また組織としての明確な目標がないため、一人一人の行動がバラバラになり、長期的な目標の達成が難しくなります。

一致団結して会社を成長させるには、長期的なビジョンを示すリーダーシップが欠かせないのです。

ビジョン達成に必要な体制の確立

リーダーシップが果たす二つ目の役割は、ビジョン達成に必要な体制の確立です。どれほど優れたビジョンを持っていても、それを実行するための人材や戦略、組織構成がなければ実行しようにも上手くいきません。

ビジョンの達成に必要な経営戦略を策定することや、従業員がスムーズに働けるための組織構成の構築などを行い、ビジョンの達成に必要な環境を整えるのもリーダーシップの重要な役割なのです。

組織メンバーのサポート

意外と見落とされがちなリーダーシップの役割に「組織メンバーのサポート」があります。リーダーシップと聞くと、経営者が何でもかんでも決めて、厳しく従業員の行動を監督することだと思う方もいるでしょう。

しかしリーダーシップをふるうリーダーには、権限を部下(マネジメント層)に移譲し、マネジメント層を補佐する役割が求められています。

社員がほとんどいないベンチャー企業ならばともかく、社員数が多い企業で全ての従業員の行動を管理するのはかえって非効率です。

むしろマネジメント層(部長など)に日頃の業務は任せて、自身はマネジメント層がより効率的に役割を果たせるようにサポートする方が、全社的なパフォーマンスは向上します。

※リーダーシップについてさらに詳しく知りたい方は、下記の記事を参考にしてみてください。

www.bizkurage.com

マネジメントの担う役割

一方でマネジメントが担う役割は、下記の3つであると考えられます。

計画の立案

マネジメント層が担うべき一つ目の役割は、計画の立案です。

リーダーシップをふるう層(経営陣)が示すビジョンや戦略を達成するには、具体的な行動計画が必須となります。

例えば「5年後に売上高10億円」というビジョン(目標)があっても、それを具体的に達成するための計画がなければ、どのように達成するのか不明確です。

ビジョンや戦略を達成するために「いつまでに・何を・どのように行うか」を詳細かつ具体的に策定するのがマネジメントの重大な役割です。

経営資源の配分

立案した計画に沿って経営資源(ヒト・モノ・カネ)を最適に配分するのも、マネジメント層の大切な役割です。

経営資源の配分を間違えると、目標達成に余分な費用がかかったり、計画通りに業務を遂行できなくなる可能性があります。

よってマネジメント層には、経営資源を最適に配分するために、業務や業界に関する深い知識や経験が求められます。

計画の実行・管理

マネジメント層の担う三つ目の役割は、計画の実行と管理です。

具体的には、部下のモチベーションや健康を管理したり、進捗状況をチャットツール等で管理し、計画通りに業務を進める役割を担います。

ただし計画通りに物事が進むとは限りません。取引先が倒産して原材料を調達できなかったり、急な欠員などのトラブルが発生する可能性は少なくありません。

マネジメント層には、こうした突発的なトラブルに対処する臨機応変さも求められます。

リーダーシップとマネジメントに必要な能力の違い

リーダーシップとマネジメントには、必要となる能力にも違いがあります。この章では、リーダーシップとマネジメントのそれぞれに必要な能力の違いをご説明します。 

リーダーシップに必要な能力

リーダーシップを発揮する上で必要な能力は下記2つの要素です。 

将来を予測する力

会社組織が成功するには、正しい経営ビジョンや戦略を従業員に示す必要があります。

そのためには、今後の経済動向や消費者のニーズを予測する力が必要です。

カリスマ性・人間性

リーダーに不可欠な能力といえば、「カリスマ性」や「人間性」です。会社が成長するには従業員の活躍が欠かせませんが、リーダーにカリスマ性が皆無であったり、人間性が悪かったりすると従業員は動いてくれません。

想像してもらいたいのですが、どれほど能力が優秀でもめちゃくちゃ性格が悪い人からは指図を受けたくないですよね笑

より多くの人に熱心に働いてもらうには、人を惹きつけるだけのカリスマ性や人間性が必要です。 

マネジメントに必要な能力

 一方でマネジメントを行う上で必要な能力は次の2つです。

業務や業界に関する知識

目標やビジョンを達成し得る計画を立てるには、業務や業界に関する知識はあった方が良いでしょう。

何をやっているか分からない分野で、質の良い計画を立てるのは難しいです。

ある程度業界や仕事の内容を知っているからこそ、質の良いマネジメントができるのです。

計画の管理能力

マネジメント層には計画の管理能力も不可欠です。

質の良い計画を策定することはもちろん、その計画を達成するように進捗状況を適切に管理する必要があります。

そのためには、予定通りに物事を進める真面目さや几帳面さ、トラブルに迅速かつ適切に対処する臨機応変さも求められるでしょう。

まとめ

役割や必要な能力に違いこそあるものの、 リーダーシップとマネジメントには優劣はありません。会社経営を長期的に継続するには、リーダーシップとマネジメントの双方が必要です。

今後ビジネスを行う際や新規プロジェクトのリーダーとなった際には、ぜひリーダーシップとマネジメントを意識して行動してみてください!

そうすれば、普段以上の成果を上げることができるかもしれません。

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ポートフォリオ効果とは?相関係数との関係もわかりやすく解説!

ポートフォリオ効果

今回の記事では、投資において重要な概念である「ポートフォリオ効果」の意味や相関係数との関係などをわかりやすく解説します。

ポートフォリオ効果を知っておけば、リスクを抑えた上で投資で利益を得られる可能性があります。

またポートフォリオ効果の概念は、自身で会社を経営する際にも役に立つことでしょう。

投資やビジネスを行なっている、または今後行いたい方は必見です!

  • ポートフォリオ効果とは
    • 例1)二つの証券がまったく同じ値動きを示すケース
    • 例2)二つの証券がまったく異なる値動きを示すケース
  • ポートフォリオ効果を大きくするには「相関係数」に着目!
    • 相関係数とは
    • 相関係数が小さいほどポートフォリオ効果は大きくなる
  • ポートフォリオ効果を株式投資やビジネスで役立てるには
    • 分散投資
    • 多角化
  • ポートフォリオ効果のまとめ

ポートフォリオ効果とは

ポートフォリオ効果とは、価格の動き方が異なる証券を複数持つことで、安定的にリターンを得られるようになる(≒リスクが低減する)効果です。

価格の動き方が異なるとは、たとえば円安によりA証券の株価が上がったらB証券の株価は下落し、A証券の株価が下がったらB証券の株価は上がる感じです。

ポートフォリオ効果をより詳しく確認するために、単純化した二つの例を見てみましょう。

例1)二つの証券がまったく同じ値動きを示すケース

前提条件

  • 投資金額:1,000万円
  • 投資比率:A証券50%、B証券50%
  • A証券の収益率:円高時は10%、円安時は5%
  • B証券の収益率:円高時は10%、円安時は5%

以上の例を基に、円高時と円安時それぞれのポートフォリオ全体の収益を計算してみましょう。

  • 円高時

500万円×10% + 500万円×10% = 100万円

  • 円安時

500万円×5% + 500万円×5% = 50万円

以上のように、円高時は100万円の収益を得られる一方で、円安時は半分の50万円しか収益を得られません。

近い値動きをする証券を組み合わせたポートフォリオであるほど、状況が異なる場合の収益に大きな差が生じます。

例2)二つの証券がまったく異なる値動きを示すケース

前提条件

  • 投資金額:1,000万円
  • 投資比率:A証券50%、B証券50%
  • A証券の収益率:円高時は10%、円安時は5%
  • B証券の収益率:円高時は5%、円安時は10%

見ればわかるように、B証券の収益率を逆にしただけです。

果たして、たったこれだけの条件変化で計算結果は変わってくるのでしょうか?

  • 円高時

500万円×10% + 500万円×5% = 75万円

  • 円安時

500万円×5% + 500万円×10% = 75万円

驚くべきことに、B証券の収益率を変えたことで、円高か円安かに関係なくポートフォリオの収益額は75万円で一定となります。

このように異なる値動きをする証券を組み合わせることで、状況ごとの収益のばらつきを小さくできます。

たくさんの利益を得るには収益のばらつき(リスク)をある程度許容する必要がありますが、莫大な金銭的損失をこうむる可能性があります。

一方で値動きの異なる株式を組み合わせれば、大きく稼ぐのは難しくても、ローリスクで安定的に収益を得られるようになります。

ここで説明した話がちょっと難しく感じた方は、下記記事を参照してみてください。

www.bizkurage.com

ポートフォリオ効果を大きくするには「相関係数」に着目!

ポートフォリオ効果を大きくするには、前述したとおり値動きの異なる複数の証券を組み合わせる必要があります。

ところで証券の値動きがどの程度異なっているかは、どのようにして判断すれば良いのでしょうか?

各証券の間で値動きの類似性を調べる場合には、高校数学で習う「相関係数」が便利です。

相関係数とは

相関係数とは、ある複数の事柄における関連性の強さです。

相関係数は1から-1の間で表すことができ、値が大きいほど(=1に近づくほど)二つの事柄の関連性が強いといえます。

たとえば「教育費に多くのお金を使うほど、子供の学力が高くなる」という事実があれば、「教育費」と「子供の学力」の相関係数は強い(1に近い)と判断できます。

逆に「教育費に多くのお金を使うほど、子供の学力は低くなる」という事実があれば、「教育費」と「子供の学力」の相関係数は弱い(-1に近い)となります。

ある変数xとyがある場合、相関係数は「xとyの共分散」を「xの標準偏差 × yの標準偏差」で割ることで求めることができます。

証券(株式)の相関係数を求める場合は、各証券の期待収益率(リターン)を基に相関係数を求めます。

この記事は数学の解説記事ではないので、相関係数のくわしい求め方は割愛します。

相関係数の求め方を詳しく知りたい方は、下記の記事が分かりやすいので参考にしてみてください。

sci-pursuit.com

ただし相関係数を求めるには面倒な計算をこなす必要があるため、現実的にはExcelを使ったりインターネット上のツールを用いることが多いです。

相関係数が小さいほどポートフォリオ効果は大きくなる

相関係数を理解できれば、どのようにしてポートフォリオ効果を高めれば良いかも分かります。

結論から言うと、相関係数が小さくなるように証券を持っておけば、ポートフォリオ効果を高めることができます。

先ほどお伝えしたように、相関係数は複数変数間の関連性を表します。

つまり相関係数が-1に近づくように証券を組み合わせれば、各株式の値動きをバラつかせてポートフォリオ効果を高めることができます。

ポートフォリオ効果を株式投資やビジネスで役立てるには

最後にポートフォリオ効果を株式投資やビジネスで役立てる方法について解説します。

分散投資

ポートフォリオ効果を使って安定的に利益を出したいのであれば、分散投資がおすすめです。

分散投資とは、その名の通り複数の投資先に資金を分散させる投資手法です。

株式投資に興味がある方であれば、さんざん分散投資が大事というワードを耳にしていると思います。

しかし単に分散投資を行っても、安定的に収益を得られるとは限りません。

と言うのも、ポートフォリオ効果は「値動きの異なる」複数の証券を組み合わせることではじめて得られる効果であり、同じ動き方をする(相関係数が1に近い)証券を組み合わせては意味がないからです。

分散投資によるポートフォリオ効果の恩恵を得たいのであれば、「値動きが異なる(相関関係数が小さくなる)」ように証券を保有する必要があります。

また株式をはじめとした証券は、景気や政治的動向などによって突発的に変化することもあります。

そのため、過去のデータである相関係数が必ずしも役に立つとは限らない点にも十分注意してください。

多角化

ポートフォリオの考え方は、投資のみならずビジネスの場面でも役に立つでしょう。

具体的には、多角化経営を推し進めることで収益の安定化を図れる可能性があります。

一つの事業しか行なっていないと、その事業がダメになった際に経営を続けるのが難しくなります。

一方で多角化経営を行なっていれば、仮に一つの事業の収益力がダメになっても、他の事業の収益があれば全社的な業績を悪化させずに済みます。

多角化には、リスク分散の効果を得られる以外にも、さまざまなメリットがあります。

多角化についてより詳しく知りたい方は、ぜひ下記の記事を参考にしてみてください!

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ポートフォリオ効果のまとめ

今回お伝えしたように、ポートフォリオ効果は株式投資やビジネスの場面で役に立つ概念です。

投資にしろビジネスにしろ、なるべくリスクを小さくした上で収益を得ることはとても重要です。

あまりにも大きなリスクを背負ってしまうと、成功した時は大きな利益を得られるものの、失敗した際に取り返しのつかないほどの損失を被る可能性があります。

リスクを抑えつつ利益を得たい方は、ぜひポートフォリオ効果を意識して投資やビジネスを行ってみてください! 

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SWOT分析のやり方をわかりやすく解説【3ステップで簡単!】

SWOT分析のやり方

経営戦略を構築・分析するフレームワークとして有名なものに「SWOT分析」というものがあります。

SWOT分析というワードは知っていても、具体的なやり方はいまいちよくわからないという方もいるかと思います。

そこで今回は、具体的な例を用いつつSWOT分析のやり方を解説します!

今回はSWOT分析のやり方を直感的にイメージしてもらえるように、「外部環境・内部環境の分析」→「SWOTの各項目への整理」→「クロスSWOT分析」という2つのステップに分けて説明を進めます。

SWOT分析のやり方を知って、実務に役立てたい方は必見です!

  • ステップ①:外部環境・内部環境についてそれぞれ分析・整理する
    • 外部環境分析のやり方
    • 内部環境分析のやり方
  • ステップ②:内部環境を「S(強み)とW(弱み)」に、外部環境を「O(機会)とT(脅威)」に分類する
    • 内部環境を「S(強み)」と「W(弱み)」に分けよう
    • 外部環境を「O(機会)」と「T(脅威)」に分けよう
  • ステップ③:具体的な経営戦略を立てる(クロスSWOT分析を行う)
    • クロスSWOT分析のやり方①:「強み×機会」
    • クロスSWOT分析のやり方②:「強み×脅威」
    • クロスSWOT分析のやり方③:「弱み×機会」
    • クロスSWOT分析のやり方④:「弱み×脅威 」
  • SWOT分析のやり方まとめ

ステップ①:外部環境・内部環境についてそれぞれ分析・整理する

まず初めに、外部環境と内部環境についてそれぞれ分析・整理します。

外部環境と内部環境の分析・整理のやり方は少々異なるので、それぞれ分けてご説明します。

外部環境分析のやり方

外部環境分析を行う際は、自社を取り巻く下記項目について書き出します。

  • 市場規模
  • 市場の成長性
  • 競合他社の状況(競争の激しさ)
  • 経済状況
  • 政治状況

その際には「市場規模はどれくらいか?」「競争の激しさはどのくらいか?」といった質問を自分自身に問いかければ、答えを導き出しやすくなります。

もしくは、「ファイブフォース分析」や「PEST分析」などのフレームワークを活用するのも一つの手です。

各項目について書き出したら、各項目が自社にとって機会と脅威のどちらとなるのかを考えていきます。

例えば、市場規模が縮小傾向にあったら「脅威」、競争が激化していたら「脅威」といった感じで振り分けます。

※PEST分析のやり方はこちら!

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内部環境分析のやり方

内部環境分析を行う際は、下記の項目を分析対象として書き出しましょう。

  • 技術力
  • ノウハウ
  • 資金力
  • 認知度
  • ブランド力
  • 人材の多さや優秀さ
  • 製品やサービスの品質

上記項目を書き出す際は、先ほどお伝えした通り、数字や根拠となるデータを基に分析するやり方がオススメです。

もしくは、「バリューチェーン分析」や「VRIO分析」などのフレームワークを用いるやり方も一つの手です。 

内部環境についても、それぞれの項目が自社にとって強みとなるのか、それとも弱みとなるのかを分析する必要があります。

例えば競合他社と比べて認知度が低ければ「弱み」、容易に真似できない技術力を持っていれば「強み」として考える事が出来るでしょう。

※VRIO分析のやり方はこちら!

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ステップ②:内部環境を「S(強み)とW(弱み)」に、外部環境を「O(機会)とT(脅威)」に分類する

内部と外部の要素を分析したら、その結果を「S(強み)」「W(弱み)」「O(機会)」「T(脅威)」の4項目にそれぞれ分類します。

一体どのようなやり方でSWOTの4要素に分類するのでしょうか?

内部環境を「S(強み)」と「W(弱み)」に分けよう

まず内部の要素を強みと弱みに分けるやり方を説明します。

Strength(強み)は自社にとって武器となる経営資源を意味します。

営業力の高い会社ならば、優れた営業マンや会社内に蓄積された営業ノウハウなどが強みとなるでしょう。

一方でWeakness(弱み)は自社にとって苦手な分野や、不足している経営資源を意味します。

人材不足に悩む中小企業ならば、人員不足が弱みとなるでしょう。

競合他社と比較したり客観的なデータを参考にすると、正確に強みと弱みに分けられます。

外部環境を「O(機会)」と「T(脅威)」に分けよう

次に外部の要素を機会と脅威に分けるやり方をお伝えします。

機会(Opportunity)は自社にとってチャンスをもたらす状況またはできごとです。

つい最近でいうと、タピオカ飲料の販売店から見たタピオカブームが機会となります。

他方脅威とは、自社にとって好ましくない状況やできごとです。

例えば、近年は若者の居酒屋離れが進んでいると言われていますが、これは居酒屋にとって大きな脅威です。

機会と脅威に分類する際は、自社の事業内容とリンクさせるのが大事です。

例えばゲームの販売会社からすると、若者の居酒屋離れは全く売上高に影響しないため脅威とは呼べません。

自社の事業に影響があるかどうかという基準で分類するのがコツです。

SWOTの各要素について、もっと詳しく知りたい方は下記記事を参考にしてください!

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ステップ③:具体的な経営戦略を立てる(クロスSWOT分析を行う)

内部と外部の要素をSWOTの項目に分類できたら、それを基に具体的な経営戦略を立ててみましょう。

その際は、「クロスSWOT分析」というやり方を用います。

クロスSWOT分析では、「強み」「弱み」「機会」「脅威」の組み合わせごとに、取るべき経営戦略を考えていきます。

今回はクロスSWOT分析をわかりやすく伝えるために、以下のモデルケースを用いてやり方を説明していきます。

○前提条件

  • 業種→地方にある旅館
  • 強み→日本文化を感じられる料理や庭園
  • 弱み→外国人を接客できる従業員がいない
  • 機会→近年外国人観光客が増加している
  • 脅威→近隣にビジネスホテルができた

クロスSWOT分析のやり方①:「強み×機会」

「強み×機会」に関しては、強みの活用により機会による恩恵を最大限得るための戦略を考えます。

自社の強みがプラスに作用する機会を探し、その機会を最大限活用できる施策を実行する事で、収益の増大や市場シェアの向上などを期待できます。

事業規模の拡大や事業の大幅な成長を目指す際は、この観点から経営の方向性を考えるのがオススメです。

先ほどの例で言えば、下記のような戦略(施策)が考えられます。

「日本文化を感じられる料理や庭園(強み)を活かし、近年増加している外国人観光客(機会)をターゲットとした施策を行う」

クロスSWOT分析のやり方②:「強み×脅威」

「強み×脅威」に関しては、強みの活用により脅威による悪影響を最小限に留める方針で戦略を立てます。もしくは強みを用いて差別化を図り、脅威を機会に変える施策を考える事もできます。

自社の持つ強みを用いて脅威に対処する事で、外部要因による脅威が強まった際に、自社の市場シェアや収益、市場での地位を守る事ができます。

外部環境の変化により、自社の経営に悪影響が及びそうな際には、この観点から戦略を考えるのがオススメです。

先ほどの例で言うと、下記のような戦略(施策)が考えられます。

「日本文化を感じられる料理や庭園(強み)を活かし、昨年近隣にできたビジネスホテル(脅威)との差別化を図り、収益や顧客シェアの低下を防止する」 

クロスSWOT分析のやり方③:「弱み×機会」

 「弱み×機会」に関しては、機会を逃さないために弱みを補強・克服する方針で戦略を考えます。

収益の増大や顧客シェアの向上をもたらし得る機会が生じた際、弱みがあるために機会を逃しては非常に勿体無いですよね。

またとない機会を逃さないためにも、機会を逃す要因となり得る弱みは積極的に克服する必要があります。

機会を得る上で弱みが支障となり得そうな場合には、この観点から今後の戦い方を構築していきましょう。

先ほどの例で言うと、下記のような戦略(施策)が考えられます。

「近年増加している外国人観光客(機会)の宿泊需要を取り込むために、外国人を接客できる従業員がいない(弱み)という課題を、英語教育や翻訳機の導入により克服する」

クロスSWOT分析のやり方④:「弱み×脅威 」

 「弱み×脅威」に関しては、脅威による悪影響を最小限に留める(回避する)為にはどうすべきか?という観点から戦略(施策)を考えます。

必ずしも脅威を回避する上で役立つ強みがある訳ではない上に、全く強みが役に立たず、脅威による甚大な悪影響を受ける可能性は0ではありません。かえって弱みが原因となり、脅威による影響がさらに深刻化するリスクもあります。

よってSWOT分析を用いる際は、弱みによって生じ得る最悪の場合も想定した上で戦い方を立てるのが理想です。

場合によっては、事業からの撤退も視野に入れる必要もあります。

先ほどの例で言うと、下記のような戦略(施策)が考えられます。

「外国人を接客できる従業員がいない(弱み)のが理由で、昨年近隣にできたビジネスホテル(脅威)に収益や顧客シェアを奪われる可能性が高い。したがって、宿泊サービス事業から撤退を図る」

SWOT分析のやり方まとめ

今回の記事では、SWOT分析のやり方を3つのステップに分けて説明しました。

SWOT分析を実務で役立てるには、やり方を覚えるだけでは意味がありません。

実際にSWOT分析を使い続けることで、SWOT分析を使いこなせるようになります。

みなさんも自分が働いている会社や興味のある会社の事業を、今回お伝えしたやり方でSWOT分析してみてはいかがでしょうか?

なお下記の記事では、某大手企業2社を事例にSWOT分析を行なってみました。

SWOT分析の事例をさらに詳しく知りたい方は、下記の記事も参照してくださると嬉しいです!

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チャレンジャーとは?チャレンジャーが取るべき戦略

チャレンジャー戦略

「チャレンジャー」という用語を聞いて、皆さんはどのようなイメージを抱くでしょうか?

人によってイメージは違うでしょうが、「強い相手に果敢に立ち向かう」とか「対策に対策を練って格上相手に挑む」といったイメージを抱く人が多いかと思います。

ビジネスにおいても同様で、チャレンジャーは業界でトップの業績を誇る企業に果敢に立ち向かっていきます。

ではビジネスにおいて、チャレンジャーはどのような経営戦略を行うべきなのでしょうか?

この記事では、チャレンジャーの意味や特徴、とるべき戦略を詳しく解説していきます。

  • チャレンジャーとは?チャレンジャーの特徴
  • チャレンジャーが取るべき戦略
    • リーダー企業との差別化(差別化戦略)
    • 自社よりも弱い企業からシェアを奪い取る
    • リーダー企業がカバーしていない領域に注力する
  • チャレンジャー戦略のまとめ

チャレンジャーとは?チャレンジャーの特徴

チャレンジャーとは、市場シェアや経営資源などを基に分類した企業の業界内での地位の一つです。

具体的には、業界で二番手〜三番手となる規模を誇り、リーダー(業界トップの市場シェアを持つ企業)に果敢に挑戦する企業をチャレンジャーと呼びます。

例えば自動車業界でいうスズキや日産、コンビニ業界でいうローソンやファミリーマートがチャレンジャーに該当します。

チャレンジャーは市場シェアの拡大やリーダーの地位奪取を目的としており、リーダー企業と同様に幅広い顧客層をターゲットとすることが多いです。

また経営資源の量はリーダー企業と同様に多い一方で、経営資源の質(人材のレベルや技術力など)はリーダーと比べて劣っています。

なお業界内での地位には、チャレンジャー以外に「リーダー」、「フォロワー」、「ニッチャー」の三つがあります。

業界内での地位を分類したコトラーは、それぞれの地位に応じて取るべき経営戦略は異なるとしています。

下記の記事では、ニッチャーの意味やニッチャーが取るべき戦略をわかりやすく解説しているので、もしよければこちらも参考にしてみてください。

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チャレンジャーが取るべき戦略

先ほど説明したように、業界での地位によって取るべき経営戦略は変わってきます。

チャレンジャーに該当する企業には、下記の経営戦略が適しています。

リーダー企業との差別化(差別化戦略)

チャレンジャーが取るべき王道の戦略は、業界トップの企業との差別化です。

差別化とは、競合企業とは異なる価値を顧客に提供することで、競争優位性を確立する経営戦略です。

例えばデザインや品質、アフターフォロー、ブランディングなどの要素で差別化を図ることができます。

チャレンジャーが差別化を図る際には、業界トップ企業が取りたくても取れないような施策を打つのが良いでしょう。

例えばトップ企業が伝統的なイメージを重視しているのであれば、あえて目新しさを強調した商品やデザインで差別化すると良いでしょう。

差別化のメリットやポイントについてさらに詳しく知りたい方は、下記の記事を参考にしてみてください!

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自社よりも弱い企業からシェアを奪い取る

チャレンジャーに有効な二つ目の経営戦略は、自社よりも弱い企業(フォロワー)からシェアを奪い取る戦略です。

リーダー企業との差別化が真っ正面から攻撃する戦略だとしたら、こちらは周囲からじわじわ相手の立場を脅かす戦略であると言えます。

リーダー企業は名実ともに業界トップなので、真っ正面から差別化を図ってシェアを奪い取るのは至難の業です。

一方で自社よりも経営資源の質や量が劣っている企業をターゲットにすれば、リーダーから市場シェアを奪い取るよりも難易度がはるかに低いです。

具体的には、フォロワーと同じ商品やサービスをより安く販売したり、M&Aにより買収することでシェアを奪うことができます。

リーダー企業がカバーしていない領域に注力する

業界トップの企業がカバーしていない領域に注力することも、チャレンジャーにとって有効な経営戦略となります。

例えば相手企業が手をつけていない地域にいち早く進出したり、新しい顧客層に商品やサービスを販売することで市場シェアを高めることが可能です。

ただしリーダーがカバーしていない領域で、必ずしも十分な市場シェアを獲得できるとは限りません。

業界トップの企業が注力していないと言うことは、そもそもその領域でニーズがない可能性があるためです。

この戦略をとるときは、十分なニーズがあるかあらかじめ確認する必要があるでしょう。

チャレンジャー戦略のまとめ

リーダーと全く同じことをしていては、一生経っても業界トップの座は狙えません。

よってリーダー企業に立ち向かうチャレンジャーには、リーダー企業とは異なる戦略や立ち回りが求められます。

チャレンジャーの戦略により一層の興味が湧いた方は、日産やファミマの経営戦略を業界トップの企業(セブンやトヨタ)と比べてみると良いでしょう。

具体的な事例を確認することで、チャレンジャーのとる戦略についてより理解が深まると思います。

今回の記事を読んだことで、チャレンジャーの戦略について少しでも理解してもらえていたら幸いです。

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フリーミアムモデルとは?成功事例やポイントを徹底解説!

フリーミアムモデル

Web関連のビジネスに携わっている方だと、「フリーミアム」とか「フリーミアムモデル」というワードを耳にしたことがあるのではないでしょうか?

フリーミアムモデルとはビジネスモデルの一種であり、近年成功しているWeb系のサービスでほぼ必ず取り入れられているといっても過言ではありません。

フリーミアムは実用性の高いビジネスモデルなので、今後Web系のビジネスを始めたい、もしくは事業開発に携わりたいと考えている方は知っておいて損はないと思います。

今回の記事では、フリーミアムモデルの意味や成功事例、ポイントをわかりやすく解説します!

  • フリーミアムとは?フリーミアムモデルの意味
  • フリーミアムモデルの種類(フリーミアムモデルのマネタイズ)
    • 追加機能を利用する際に課金させる
    • 容量を増やす際に課金させる
    • 有料会員にのみ制限解除の特典を設ける
    • 毎回課金アイテムを購入してもらう
  • フリーミアムモデルで大成功した事例
    • 事例①:Spotify
    • 事例②:写真AC
  • フリーミアムを成功させるポイント
    • 顧客に対して価値を提供するサービスであるのが大前提
    • ユーザーの欲求を掻き立てるようにフリープランとプレミアムプランを設計する
    • フリーミアムの運営コストを削減する 
  • フリーミアムモデルのまとめ

フリーミアムとは?フリーミアムモデルの意味

フリーミアムとは、基本的なサービスは無料で提供し、特別な機能や追加機能は有料で提供するマネタイズの手法です。

フリーミアム(FreeMium)という用語は、無料(Free)と割増料金(Premium)が組み合わさった用語であり、アメリカの投資家ウィルソン氏が提唱しました。

私たちの身近には、フリーミアムのサービスがたくさんあふれています。

たとえばスマホのゲームは、フリーミアムの最たる例です。基本的には無料で使えるものの、より強いキャラクターをゲットするためには有料でガチャを回す必要が出てきたりしますよね笑

つまりフリーミアムモデルとは、最初は無料で使えるものの、より便利に使おうと思ったらお金がかかるサービスを意味するわけです。

フリーミアムモデルの種類(フリーミアムモデルのマネタイズ)

フリーミアムモデルのマネタイズ方法には、主に以下の4種類があります。

追加機能を利用する際に課金させる

一つ目は、追加機能を利用する際に課金させる方法です。

たとえば動画学習のサービスにて、課金することで講師と双方向的に分からないところを相談できるような仕組みがこの例です。

容量を増やす際に課金させる

二つ目は、容量を増やす際に課金させる方法です。

お金を払うことで、保存可能なデータ量を増やせるクラウドストレージ(インターネット上で動画や画像を保存できる)サービスが最たる例です。

有料会員にのみ制限解除の特典を設ける

有料会員になるとさまざまな制限が解除される仕組みも、フリーミアムモデルでは広く用いられている手法です。

有料会員になることで無制限に音楽を聞けたり新聞を読める仕組みなど、大成功を収めているサービスは、この種のフリーミアムを効果的に活用しています。

毎回課金アイテムを購入してもらう

会員制度などは設けずに、毎回課金アイテムを購入してもらうのもフリーミアムモデルの一種と言えます。

たとえば無料で遊べるゲームアプリに、有料の課金アイテムを設定する手法が有名です。

フリーミアムモデルで大成功した事例

実際にフリーミアムモデルを導入して成功した事例は数多くあります。

今回はその中でも、とくに大成功を収めた3つの事例をご紹介します。 

事例①:Spotify

まず最初にご紹介するフリーミアムモデルの事例は、音楽ストリーミングサービス「Spotify」です。

従来音楽を聴くには、itunesストアなどから有料で一曲一曲買う必要があり、お金をあまり持っていない若い人からすると大きな出費となっていました。

しかしSpotifyでは、自分の好きな曲を無料で聴くことができるため、あまりお金をかけずに音楽を聴きたい人にとってはとてもありがたいサービスとなっています。

そんなSpotifyが成功した理由は、無料プランと有料プランの設定が巧みである点です。

たしかに好きな音楽を聴けるのですが、無料プランだと広告が頻繁に流れたり、ランダムで興味のない曲が流れてきます。

自分の好きな曲だけを広告なしで聞こうと思ったら、有料プランに加入する必要があるのです。

広告をうっとうしく感じたり、自分の好きな曲を思う存分聴きたい人は、無料プランの制限に耐えきれずに、有料プランに加入してしまうわけです。

今ではユーザー数2億3,000万人、有料プランの加入者数1億人を突破するまでに成長しており、フリーミアムモデルの最たる成功例といっても過言ではないでしょう。

事例②:写真AC

日本国内でもフリーミアムモデルを取り入れたサービスは数多くありますが、今回はその中でも「写真AC」を取り上げようと思います。

写真ACとは自由に利用できる写真やイラストをダウンロードできるサービスであり、著作権をあまり気にせずに利用できる便利さから今では会員数が400万人を突破するほどの大成功を収めています。

写真ACが成功した理由には、サービスの利便性はもちろんですが、フリーミアムモデルを巧みに利用していることもあると思います。

写真ACの無料プランには、「写真をダウンロードする際に15秒の待ち時間が発生する」とか「一日5枚までしかダウンロードできない」といった制限があります。

ライトユーザーなら問題ないでしょうが、例えばブログやメデイア事業で画像やイラストを使いたいとなると、この制限がとてもうっとうしく感じます笑

自分もこのサイトやライティングの仕事で使う画像を写真ACからダウンロードしていますが、一日に5枚しかダウンロードできないことをたまに不便に思います。

また毎回15秒ダウンロードの際に待たされるのも、正直言うとかなりイライラします笑

こうしたイライラや不便さを解消するために、有料プランに切り替える人は少なくないと思います(自分は無料で使ってます・・・笑)

ユーザーにとって必要不可欠なサービスを提供しつつ、「もっと便利に(快適に)使いたい」とユーザーに思わせて有料プランに誘導している点は、フリーミアムモデルのお手本となるでしょう。

フリーミアムを成功させるポイント

大成功を収めたビジネスも多いものの、フリーミアムを導入したからといって必ず成功するとは限りません。

フリーミアムで成功するには、最低でも下記3つのポイントを抑える必要があります。

顧客に対して価値を提供するサービスであるのが大前提

根本的な部分ですが、顧客に対して価値を提供しないサービスでフリーミアムを導入しても意味がありません。

言い換えると、顧客からのニーズがない(≒役に立たない)サービスでは、フリーミアムを導入しようがしまいが、利益を得ることはできません。

全く興味を持てないサービスに対しては、たとえ無料であっても利用しようとは思いませんよね。

フリーミアムを導入する以前に、顧客からの需要がある(≒何かしらの価値を提供する)サービスを作り上げる必要がある点は十分意識しておきましょう。

ユーザーの欲求を掻き立てるようにフリープランとプレミアムプランを設計する

フリーミアムモデルの成否を分けるのは、フリープランとプレミアムプランの設計です。

もう少しわかりやすく言うと、「どこまでを無料として、どこからを有料とするか」がフリーミアムモデルを導入する上でもっとも重要な部分になります。

無料プランで何でもできるようにしてしまうと、ユーザーの集客効果こそ高いものの、ほとんどのユーザーが無料プランで満足してしまうため、有料プランによる収益化が難しくなります。

一方で無料プランでできることを制限しすぎると、顧客にとって不便なサービスとなり、利用者を集めることが難しくなります。

したがってフリーミアムを導入する際には、「無料プランである程度満足してもらいつつ、有料プランを使ってもらえるようにする」必要があります。

そのためには、ユーザーの欲求を正確に把握し、その欲求に応じてフリープランとプレミアムプランを設計する必要があります。

たとえばマンガを読めるWebサービスの場合、月間何冊まで無料にするかどうかが大事なポイントになります。

多くの顧客が月間10〜12冊読めれば満足するとしたら、無料プランは7〜8冊まで読めるようにすると良いでしょう。

そうすることで、「もうちょっと読みたい」という欲求を顧客に持たせることができ、有料プランを利用してもらいやすくなるのです。

フリーミアムモデルで難しいのが、顧客の欲求を正確に把握することです。この例でいうと、顧客が何冊で満足するかを正確に把握するのは困難なのです。

フリーミアムモデルと導入する場合には、試行錯誤しつつ無料プランと有料プランの最適なバランスを見つけ出す必要があります。

もしくは、実際に顧客からアンケートを取ったり、類似するサービスを調査するのも一つの手です。

フリーミアムの運営コストを削減する 

顧客の一部(有料プランを利用する顧客)から収益を得るという性質上、フリーミアムで十分な利益を得るまでには時間がかかります。

とくにユーザー数が少ないうちは、広告宣伝費などがかかる一方で収益は少ないため、赤字で事業継続が困難となる恐れも十分あります。

こうしたリスクを少しでも軽減するためにも、フリーミアムの運営コストは極力削減する必要があります。

たとえばユーザーの口コミを促進する仕組みを作り、無料で新規顧客を増やすなどの工夫が有効でしょう。

以上三つがフリーミアムを成功させるポイントです。

フリーミアムモデルについてより知りたい方は、下記の記事をご参照ください!

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フリーミアムモデルのまとめ

フリーミアムモデルは、ゲームや便利系ツールなど、あらゆるサービスに取り入れられています。

Spotifyや写真AC、Dropboxをはじめとして、現にフリーミアムモデルにより成功した事例は少なくありません。

とはいえ「無料プラン」を設定する仕組み上、フリーミアムモデルで利益を得るのは簡単なことではありません。

今後フリーミアムモデルによるビジネスを行いたい方は、今回ご紹介した成功ポイントをぜひ参考にしてみてください! 

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創発的戦略とは〜想定外のトラブルを成長の糧にしよう!〜

創発的戦略

「経営戦略」と聞くと、役員たちが会議室に何回も集まって、長い時間をかけて作るものだとイメージする人が多いのではないでしょうか?

たしかに優秀な人が入念に分析調査した上で戦略を立てることは大切です。

しかし必ずしも、あらかじめ策定した経営戦略が有効とは限りません。

むしろ事業を進めていくうちに困難にぶち当たり、そこから得た気づきを経営戦略に反映させた結果、大成功を収めるケースも少なくありません。

今回は、そんな想定外のトラブルを成長の糧にすることで得られる「創発的戦略」の意味やメリット、事例などを解説します。

  • 創発的戦略とは?
    • 創発的戦略の意味
    • 創発的戦略のポイント
  • 創発的戦略の事例〜ホンダの米国市場への進出〜
  • 創発的戦略のメリットとデメリット
    • 創発的戦略のメリット
    • 創発的戦略のデメリット
  • 変化の激しい昨今は「創発的戦略と意図的戦略のバランス」が重要!
  • 創発的戦略のまとめ

創発的戦略とは?

まず初めに、カナダの経営学者ミンツバーグ氏によって提唱された「創発的戦略」の意味やポイントを解説します。

創発的戦略の意味

創発的戦略とは、最初に経営戦略を策定した際には想定していなかった偶発的な事象に対応することで、事後的に生み出される経営戦略を意味します。

要するに環境の変化や思わぬトラブルによって、当初とは全く違ったものとなった戦略を「創発的戦略」と呼ぶのです。

たとえば新規事業の顧客を獲得するために、「ひたすら営業をかける戦略」を立てたとしましょう。

ひたすら営業をかけていくうちに、ある日から「広告宣伝に重点を置く戦略」の方が有効であることに気づいて、広告での宣伝に重点おいた結果、急激に新規顧客数を増やすことができました。

この例では、「ひたすら営業をかける戦略」から「広告宣伝に重点を置く戦略」に変更しており、まさに創発的戦略により成功した訳です。

創発的戦略のポイント

創発的戦略を行う上で重要なポイントは、予期せぬ事象(トラブルや環境変化など)を会社経営を脅かす要因としてではなく、「学習の機会」として認識し、より良い経営戦略の策定に向けて積極的に活用する点です。

日本の企業の多くは、事前に策定した経営戦略を重視する傾向が強いです。

仮に予想だにしない問題が生じてしまうと、「計画通りに事業を行えない!」と考えてしまい、途端に事業運営が頓挫してしまいます。

たとえば自社で販売してる商品が売れなくなったら、計画策定や事業運営に費やしてきた時間やお金が無駄になったと思うでしょう、

一方で創発的戦略では、予想外のトラブルや事態を成長の糧として捉える必要があります。

たとえば強力な代替品の出現によって販売している商品の需要が激減する恐れがある場合には、販売する商品のことなる使い方を顧客に提案したり、他の顧客層にアプローチをかけるといった戦略に切り替えます。

このように、発生したトラブルに応じて、都度経営戦略を修正し続けるのが創発的戦略のポイントとなります。 

創発的戦略の事例〜ホンダの米国市場への進出〜

創発的戦略により成功した事例として、国内を代表する自動車メーカー「ホンダ」の米国市場への進出を見てみましょう。

ホンダは1958年にアメリカへの海外進出を果たしました。

当初ホンダは、「自社が大型バイクに強みを持っていたこと」や「アメリカで大型バイクが主流だったこと」を理由に、大型バイクを主力製品として販売しました。

自社の強みを活かして機会を生かしている点でまさに理想の経営戦略であり、一見すると間違いなく大成功を収めただろうと思えるでしょう。

しかしアメリカ人は日本人よりもスピードを出して長距離運転していたため、オイル漏れやクラッチ消耗という不具合が相次いで発生し、想定と比べて業績が伸びませんでした。

あらかじめ計画した経営戦略が上手くいかず「米国市場への進出は失敗か?」と思われた矢先、思わぬ形で起死回生のチャンスが訪れました。

それは、現地スタッフが移動手段として用いていた小型バイクに対して、多くの現地人が興味を示していたことです。

これに気づいたホンダは、主力商品を小型バイクに切り替える戦略をとりました。

その結果見事に小型バイクは大ヒットし、同社の米国市場への進出は大成功を収めました。

「思うように大型バイクが売れなかった」という予想外のトラブルや、「現地の人が小型バイクに興味を示した」という予想外の事態を上手く成功の糧にできたからこそ、同社の米国市場への進出は成功したと考えられます。

大型バイクの販売から小型バイクの販売に切り替えたことで大成功したホンダは、まさに創発的戦略のお手本とも言える成功事例です。

参考:創発的戦略と学習型戦略

創発的戦略のメリットとデメリット

次に、創発的戦略のメリットとデメリットを簡単にご紹介します。

創発的戦略のメリット

創発的戦略のメリットは、予測できない環境変化(トラブルやチャンス)に対処できる点です。

企業経営に限った話ではありませんが、あらかじめ策定した計画や戦略通りに物事が進むケースはあまり多くありません。

あらかじめ策定した経営戦略を絶対視してしまうと、万が一上手くいかなかった時に何もできなくなってしまいます。

一方でトラブルを成長の糧と捉えておけば、何かしらの環境変化が生じる度に「創発的戦略」を作り上げて、環境に適応しながら成長し続けることができます。

創発的戦略のデメリット

環境変化に対応しやすいメリットを持つ創発的戦略ですが、創発的戦略を重視しすぎるのも実は危険です。

というのも、創発的戦略には「行き当たりばったりの企業経営となるリスク」があるからです。

そもそも創発的戦略とは、偶然遭遇した想定外の事態に応じて、その都度経営戦略を修正したものです。

一見すると正しい戦略に思えますが、経営ビジョンや目標との一貫性が取れなくなる恐れがあります。

また、複数の事業間でのシナジー効果が失われたり、自社の強みを存分に発揮できない非効率な経営となる可能性もあります。

こうなると長期的には、かえって業績が悪化する可能性があるので注意が必要です。

変化の激しい昨今は「創発的戦略と意図的戦略のバランス」が重要!

ここ20年、IT技術の急速な進歩や消費者ニーズの多様化などの影響により、企業を取り巻く経営環境の変化が激しくなっています。

20年前と比べて時価総額トップ20の企業が大きく変わっている現状でもわかるように、今上手くいっていても数年単位で市場自体が衰退する可能性もあります。

今後を予測すること自体難しい昨今においては、意図的戦略(事前に定めた経営戦略)のみに傾倒するのではなく、創発的戦略もバランスよく取り入れることが大事です。

ここで重要なのは、創発的戦略と意図的戦略の「バランス」です。

創発的戦略には「変化に対応しやすい」というメリットこそあるものの、行き当たりばったりになるデメリットもあります。

事前の戦略策定を軽視すると、ただ闇雲に資金を費やして大損失をこうむるかもしれません。

したがって、事前に入念に経営戦略を策定しつつ、万が一その経営戦略に不備があったら、その都度最適な戦略に修正していく姿勢が大事なのです。

意図的戦略を入念に策定しつつ定期的に最適な創発的戦略を見いだしていけば、新規事業が上手くいく可能性を高めることができるでしょう。

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創発的戦略のまとめ

今回お伝えしたように、想定外の事態で得られる創発的戦略は、事業を成長させる上でとても有効な場合が多いです。

むしろ近年は事業環境の変化が激しいため、想定外の事態がほぼ必ず生じるといっても過言ではないでしょう。

そんな経営環境を踏まえると、あらかじめ定めた経営戦略のみならず、偶然から生まれた創発的戦略にも目を向ける必要があるのです。

今後経営や新規事業に携わる機会があれば、創発的戦略を最大限活用してみるのをオススメします。

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フリーミアムのメリット・デメリット〜何故ゼロ円ビジネスは成功するのか?〜

フリーミアムのメリット

基本的なサービスは無料で提供し、さらなるサービスを有料で提供するフリーミアムモデルは、Webサービスを中心に多くの事業で活用されています。

とくに近年は、成功したWebサービスの大半はフリーミアムモデルを取り入れており、今後Webのマーケティングに携わる方にとってフリーミアムに関する知識は必須であると言えます。

ではどうして、多くのフリーミアムビジネスは成功しているのでしょうか?

結論から言うと、フリーミアムには強力なメリットがあるからです。

この記事では、フリーミアムモデルのメリットとデメリットをわかりやすく解説します。 

フリーミアムに興味がある方はもちろん、インターネット関連のビジネスを行いたい方・現時点で携わっている方は必見です!

  • フリーミアムモデルのメリット
    • メリット①:「ゼロ円」なので利用してもらいやすい
    • メリット②:サービスが早く成長しやすい
    • メリット③:最初から有料の場合よりもお金を払ってもらいやすい
  • フリーミアムモデルのデメリット
    • デメリット①:仕組みづくりがとても難しい
    • デメリット②:黒字にするまで長い期間を要する
  • フリーミアムのメリット・デメリットまとめ

フリーミアムモデルのメリット

後述するデメリットこそあるものの、フリーミアムモデルにはそのデメリットを上回るほどのメリットがあります。

実際に以下3つのメリットがあるために、今では多くの企業がフリーミアムモデルにより成功を収めています。

メリット①:「ゼロ円」なので利用してもらいやすい

フリーミアムビジネスの持つ最大のメリットは、「ゼロ円」なので抵抗なく利用してもらいやすい点です。

想像してもらいたいのですが、月3回無料で缶ジュースをもらえるサービスと、月間100円で無制限に缶ジュースをもらえるサービスがあったらどちらを利用するでしょうか?

たった100円の差ですが、多くの人は無料のサービスを利用するでしょう。

心理的な傾向として、人は無料(ゼロ円)のものに大きな魅力を感じます。

実際にある大学が無料とそうでない場合で同じ商品の需要を比較する調査を行なったところ、無料になった途端需要が大きく伸びることが判明しています(くわしくは行動経済学や心理学の本を参照してください)。

新商品やサービスを売り出す上で、新規の顧客を獲得することはとても難しい課題です。

なぜなら、ブランド力もなければ知名度もない商品にお金を出す顧客はなかなかいないからです。

よくわからない会社がよくわからないサービスを月1万円で販売していたら、購入したいとは思いませんよね。

一方で無料の場合はどうでしょうか?お金の支出がない(損しない)ので、なんとなく面白そうであれば、とりあえず利用してみようとなるはずです。

みなさんの想像以上に「ゼロ円」「無料」の魅力は大きいため、フリーミアムモデルは新規顧客の獲得で大いに有利に働くでしょう。 

メリット②:サービスが早く成長しやすい

フリーミアムモデルの持つ二つ目のメリットは、サービスが早く成長しやすい点です。 

まずゼロ円の魅力で多くの顧客を引き付けるため、サービスの利用者が急速に増えます。

そしてサービスを利用したユーザーがSNSや口コミでサービスの良さを伝えてくれるため、さらに新規ユーザーを集めることができます。

フリーミアムモデルはこのサイクルがスピーディーに回り続けるため、通常の有料サービスと比べて早くサービスが成長しやすいわけです。

また多くの顧客を短期で集めるので、より素早く多くのフィードバックを獲得できます。

多くのフィードバックを素早く得る結果、より早く顧客に求められるサービスを作り上げることが可能です。

メリット③:最初から有料の場合よりもお金を払ってもらいやすい

フリーミアムモデルの持つ三つ目のメリットは、最初から有料の場合よりもお金を払ってもらいやすい点です。

その理由は二つあります。

一つ目の理由は、フリープランを利用してすでにサービスの良さをわかっているから、お金を出しやすいからです。

たとえば有料ゲームの場合、自分がやったことのあるゲームでない限り、そのゲームが面白いかつまらないかは分かりません。

何千円ものお金を出してつまらなかったら嫌なので、購入するのをためらう可能性は十分考えられます。

しかし一方で、途中まで無料で遊べてそれ以降は有料のゲーム、だとしたらどうでしょうか?

その人にとってゲームが面白いと感じられたら、面白さをすでに知っているので、後半を遊ぶ分のお金を安心して出せるでしょう。

フリーミアムモデルは、サービスの良さを知った上で課金できるので、結果的に有料のサービスと比べてお金を支出しやすくなるのです。

二つ目の理由は、フリーミアムモデルは利用者の「より便利(快適)にサービスを使いたい」という欲を掻き立てる効果があるからです。

フリープランを使っていくうちに、「より便利に使いたい」とか「より快適にサービスを使いたい」という欲がお客さんの心の中に湧き上がってきます。

たとえば音楽を無料で聴けるサービスをダウンロードしたとしましょう。そのサービスは無料で音楽を聴けるものの、2〜3曲に一回長ったらしい広告が流れてきます。

最初は良いかもしれませんが、使っていくうちに広告がうざったらしくなり、「広告に邪魔されずに音楽を聴きたいなあ」と思うでしょう笑

そこでもし広告を消せる有料会員プランがあったら、お金を払ってしまう人は少なくないと思います。

フリーミアムモデルのデメリット

次に、フリーミアムモデルのデメリットをお伝えします。

メリットばかり語られることの多いフリーミアムモデルですが、まったく欠点がないビジネスモデルという訳ではありません。

フリーミアムモデルを使いこなしたいのであれば、メリットのみならずデメリットにもしっかり目を傾けましょう。

フリーミアムモデルのデメリットは以下の二つです。

デメリット①:仕組みづくりがとても難しい

フリーミアムモデルにおける最大のデメリットは、収益を生み出す仕組みを作るのが非常に難しい点です。

「ゼロ円」「無料」といった魅力的なフレーズで多くの人にサービスを利用してもらえるのがフリーミアムのメリットですが、利益を確保できるかはまったく別の話です。

多くの顧客が無料のプランで満足してしまうと、有料プランを利用してもらえないため利益を確保することができません。 

フリーミアムのむずかしさは、この無料プランと有料プランの仕組みづくりです。

もっというと、「どこまで無料にして、どこから有料にするか」を間違えると、全然利益を得られなくなります。

たとえば動画保存のアプリを運営しているとして、月間10個まで無料で動画を保存でき、それ以上の数を保存する場合には有料となるプランを用意したとしましょう。

仮に多くの顧客が5〜6個の動画を保存できれば満足だとすれば、有料プランはほとんど利用してもらえません。

この場合無料プランと有料プランの境界を3〜4本程度にすれば、顧客に有料プランを使ってもらえる可能性が高くなります。 

つまりフリーミアムで成功するには、顧客に有料プランを使いたいと思わせなくてはいけないのです。

有料プランを利用させる策を見つけるのが困難な点は、フリーミアムのビジネスを行う上で見落としがちなデメリットなので注意しましょう。

デメリット②:黒字にするまで長い期間を要する

フリーミアムにおける 二つ目のデメリットは、黒字にするまで長い時間を要する点です。

そもそもフリーミアムは、無料サービスを利用する顧客の一部に課金してもらうビジネスモデルです。

そのため、運用に要するコストよりも多くの収益を獲得し、黒字化するまでには長い時間を要します。

事業を運営してからしばらくは赤字が続く可能性が高いため、フリーミアムモデルを運営するにはあらかじめ十分な資金を確保しておく必要があります。

フリーミアムのメリット・デメリットまとめ

 「ゼロ円」や「無料」という強力な武器を持つフリーミアムは、新規顧客を迅速にたくさん獲得できる上で非常にメリットの大きいビジネスモデルです。

しかしフリーミアムモデルには、利益を生み出す仕組みづくりが難しい点や黒字化までに時間がかかる点など、厄介なデメリットも存在します。

ビジネスにフリーミアムを取り入れる際には、メリットのみならずデメリットについても考慮し、十分な勝算を見出してから始めるのがオススメです。

フリーミアムモデルの事例や成功ポイントについて詳しく知りたい方は、下記の記事をご参照ください!

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ゴールデンパラシュートとは?意味やメリットをわかりやすく解説!

ゴールデンパラシュート

上場している企業は、常に他の会社から買収されるリスクと向き合わなくてはいけません。

そこで多くの上場企業は、経営陣の意図しないM&A(敵対的買収)を仕掛けられた際に備えて、買収防衛策と呼ばれる施策を何かしら考えていたり準備しています。

今回はそんな買収防衛策の一つである「ゴールデンパラシュート」を取り上げてみようと思います。

  • ゴールデンパラシュートとは
  • ドラマ「ハゲタカ」でも話題となったゴールデンパラシュート
  • ゴールデンパラシュートのメリット 
  • ゴールデンパラシュートのデメリット
  • ゴールデンパラシュートのまとめ

ゴールデンパラシュートとは

まず最初に、ゴールデンパラシュートの基本的な意味をお伝えします。

ゴールデンパラシュートとは、敵対的買収により現経営陣が解雇された際に、経営陣に対して巨額の退職金を支払うように設定しておく手法です。

買収が行われた時点で経営陣に莫大な金額の退職金が支払われるようにしておくことで、買収に必要となる費用が大幅に増加します。

買い手側からすると買収により多額のお金が必要となるため、結果的に敵対的なM&Aを実行する意欲を減退させる効果を見込めます。

また、買収時に従業員や株主を差し置いて、経営陣に巨額の退職金が支払われると、株主や一般の人から抱かれる印象が悪くなります。

つまり相手からすると買収した途端に会社の価値が低下する恐れがあるため、敵対的なM&Aに踏み切れにくくなります。

ドラマ「ハゲタカ」でも話題となったゴールデンパラシュート

そんな絶大な効果を発揮するゴールデンパラシュートは、その名前のインパクトも相まって買収ファンドを題材にしたドラマ「ハゲタカ」でも出てきて話題となりました。

なおハゲタカのドラマでは、買収防衛策としてではなく、買収者側が相手経営陣に退職を迫る際の交渉材料として「ゴールデンパラシュート」が用いられました。

本来は経営陣が自らの経営権を守る目的で用いる手法ですが、近年のアメリカではハゲタカの劇中で出てきたように、買い手側の交渉材料として用いるケースも多いようです。

そのため最近は、敵対的買収の対象に対して巨額の退職金の支払いを提案する行為も、ゴールデンパラシュートと呼ばれています。

ゴールデンパラシュートのメリット 

ゴールデンパラシュートのメリットは、買収防衛策としての効果も発揮しつつ、万が一買収された際の保険としても活用できる点です。

他の買収防衛策を講じた場合、万が一買収を強行された場合、経営陣は会社の外から追いやられて手元には何も残らなくなります。

一方でゴールデンパラシュートの場合は、仮に買収が実行されたとしても、経営陣は多大な退職金を受け取ることができます。

退職金で得た多額のお金を使って、他の事業を始めるといった行動に移りやすくなります。

また前述したように、買収意欲を削ぐ効果が高い点で、本来の買収防衛策としてのメリットも十分期待できます。

ゴールデンパラシュートのデメリット

買収防衛策や経営陣の保険として大きなメリットのあるゴールデンパラシュートですが、無視できない大きなデメリットもあります。

そのデメリットとは、ゴールデンパラシュートの設定難易度が非常に高い点です。

ゴールデンパラシュートは経営陣に多額の退職金を設定することにより、買収から防衛する策です。

そのため、外部の株主から経営陣の保身であると見なされやすいのが難点です。

基本的に株式会社では、大多数の株主から承認を得てはじめてゴールデンパラシュートなどの防衛策を設定できます。

そのため、経営陣の保身であると見なされて株主からゴールデンパラシュートを導入することを認めてもらえない可能性が高いです。

どれほど優れている買収防衛策でも導入できなければ意味がないので、導入する際には経営陣の保身が目的ではない点を真摯に説明する必要があります。

ゴールデンパラシュートのまとめ

今回の記事では、買収防衛策の一つであるゴールデンパラシュートの意味やメリット、デメリットをご説明しました。

経営陣にとってゴールデンパラシュートは、単なる買収防衛策としてのみならず、多額の退職金をもらえる点でメリットの大きい手法です。

しかし株主からは、多額のお金を持ってやめることができる点で、経営陣の保身であると見なされる可能性があります。

そのため実務上は、導入や実行には至りにくいのが現状となっています。

今回ご紹介したゴールデンパラシュートの他にも、買収防衛策には様々なものがあります。

過去の記事では、防衛策の一つである「ポイズンピル」について詳しく説明しています。

他の手法にも興味がある方は、ぜひ参考にしてみてください!

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