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コンシューマーインサイトとは?意味や事例、調査方法を徹底解説!

コンシューマーインサイト

商品の標準化やニーズの多様化の影響で、性能や品質面を高めることよりも、コンシューマーインサイトを理解する重要性が相対的に高まっています。

今回の記事では、そんなコンシューマーインサイトが重要視される理由や活用するメリット、調査方法などを具体的な事例を交えつつくわしく解説します。

マーケティング担当者や今後起業したい方にとってコンシューマーインサイトの考え方はとても役立つ考え方なので、ぜひ参考にしてください!

コンシューマーインサイトの意味とは

コンシューマーインサイトとは、消費者の購買行動の根底にある複雑な心理的側面を意味します。

コンシューマーインサイトは、 消費者を意味する「consumer」と洞察を意味する「insight」がかけ合わさった用語です。

もっと噛み砕いていうと、「消費者が潜在的に持っている本音・本心」をコンシューマーインサイトと言います。

一昔前までは、優れた商品やサービスを販売すれば、消費者のニーズを十分満たせる時代でした。

しかし近年は技術の進歩などにより、品質や性能面が優れている商品・サービスが多く市場に出回っています。

その影響で、性能や品質といった定量面のみで顧客のニーズを満たすことが難しくなっています。

そこで近年注目されているのが、コンシューマーインサイトです。

顧客の潜在的な本音や本心を把握すれば、「購買を決定づける要因」や「本当に欲しいもの」、「現時点で使っている商品・サービスの不満」などを把握できます。

そのため、得られたコンシューマーインサイトを有効活用することで、顧客の心に刺さる商品やサービスを提供できる効果が期待できるのです。

コンシューマーインサイトの事例

「本音・本心」とあるように、コンシューマーインサイトは表面的なニーズや発言とは異なるものです。

コンシューマーインサイトの理解を深めるために、身近なタピオカジュースを事例に考えてみようと思います。

ここ最近(2019年)急激にタピオカジュースが流行り始めましたが、なぜ流行っているのでしょうか?

よく「味が美味しい」とか「食感が良い」などと言われていますが、他にも甘くて食感を楽しめる飲み物は少なからず存在します。

そもそもタピオカジュース自体昔から存在するので、味や食感だけが理由ならとっくの昔から大人気のはずです。

ではなぜ、タピオカジュースは謎の大流行を呈しているのでしょうか?

あくまで推測にすぎませんが、タピオカジュースを頻繁に買う消費者は、潜在的に「流行に乗りたい」とか「友達と同じことをしたい」という本音や本心(コンシューマーインサイト)を持っている可能性が高いです。

仮に「流行に乗りたい」とか「周りと同じことをしたい」といったコンシューマーインサイトがあるのであれば、味や食感にこだわった商品開発ではなく、流行をいかに作り出すかという観点でマーケティング活動を行う方が成功する可能性は高いでしょう。

コンシューマーインサイトを調査する方法

ここまで読んだ方は、「ではどうやったらコンシューマーインサイトを知ることができるの?」と思うかもしれません。

実際のところ、コンシューマーインサイトを実際の仕事やビジネスで役立てるには、意味を知っているにとどまらず、コンシューマーインサイトの調査方法を知っておく必要があります。

そこでこの章では、コンシューマーインサイトを調査する代表的な方法を3つご紹介します 

インタビュー

一つ目にご紹介する調査方法は、消費者に直接インタビューする方法です。

従来から行われている調査方法であり、相手の出方に応じて柔軟に質問できる点がメリットです。

しかし質問内容次第では、虚偽の情報を口にする場合もあるので注意が必要です。

見栄や羞恥心などで、嘘の内容を言ってしまうのは人間である以上対策できません。

また、質問者が消費者の意図を汲み取れなかったり、質問が下手で知りたい情報をしれないといったリスクもあります。

加えて、そもそも消費者自身が本音に気づいていない場合には、コンシューマーインサイトを引き出すのが困難です。

以上の理由からインタビューにより、 質の良いコンシューマーインサイトを引き出すのは困難であるのが現状です。

SNS分析

IT技術の発展に伴い、近年有効視されているコンシューマーインサイトの調査方法が「SNS分析(ソーシャルメディア分析)」です。

ソーシャルメディア分析とは、ツイッターのツイートやインスタグラムの投稿など、SNSに投稿された消費者の声を分析する手法です。

自社の商品やサービス(もしくは類似商品)を利用する消費者のツイート・投稿内容から、消費者の潜在的な本音を見出します。

本格的に行うにはSNS分析専用のツールを活用しますが、手軽に行うことも可能です。

例えばツイッター上で自社名やブランド名、商品・サービス名を検索します。

そうすると自社に対する評判や商品の使用感などがツイートされており、消費者が抱えている潜在的な本心を見い出せます。

エスノグラフィ(行動観察)

三つ目にご紹介するコンシューマーインサイトの調査方法は、エスノグラフィ(行動観察)です。

エスノグラフィとは、商品を購入する前後最中の行動を実際に観察し、コンシューマーインサイトを見つけ出す手法です。

例えば飲食店であれば、着席してからメニューを見て注文し、商品を食べ終わるまでの一連の流れを観察する形で、コンシューマーインサイトを見い出します。

エスノグラフィを実施すると、SNS分析やインタビューでは気づけない小さなコンシューマーインサイトを見つけられる可能性があります。

ただし、実際に人を動員して調査する必要があるため、コストや労力がかかる部分が難点となります。

なおコンシューマーインサイトを調査する際には、「ジョブ理論」という考え方も大いに役立ちます。

コンシューマーインサイトの調査についてもっと深く知りたい方は、下記の記事が参考になると思うのでぜひ参考にしてください。

www.bizkurage.com

コンシューマーインサイトのまとめ

顧客のコンシューマーインサイトを深く理解すれば、本当に求められている商品やサービスを作り出すのに役立ちます。

たしかに潜在的なコンシューマーインサイトを調査で見つけ出すのは難しいです。

しかし得られるメリットは大きいため、十分時間や労力を費やす価値はあります。

現在業績面で悩んでいる方やこれから起業したい方などは、コンシューマーインサイトを有効活用してみてはいかがでしょうか?