マーケティングの手法には様々なものがあります。
その中でも個人事業主やスタートアップに特にオススメなのが、「コンテンツマーケティング」です。
コンテンツマーケティングには、主に下記5つのメリットと、3つのデメリットがあります。
・少ない予算から始められる
・コンテンツが資産として残る
・ターゲット顧客を効率的に集客できる
・顧客の購買意欲やブランドロイヤルティ向上につながる
・SNSでの拡散により強力な集客効果を見込める
・結果が出るまでに時間がかかる
・ユーザーのニーズに合う良質なコンテンツを作成する必要がある
・結果が出ずに費用や労力が無駄になるリスクがある
コンテンツマーケティングとは?
この記事を読んでいる方の中には、コンテンツマーケティングについてあまり分かっていない方もいると思います。
そこでまずは、コンテンツマーケティングの基本をおさらいしましょう。
コンテンツマーケティングの意味
コンテンツマーケティングの概念は、アメリカの会社「コンテンツマーケティングインスティチュート」によって生み出されました。
そんな同社はコンテンツマーケティングの定義を下記のように定めています。
Content marketing is a strategic marketing approach focused on creating and distributing valuable, relevant, and consistent content to attract and retain a clearly defined audience — and, ultimately, to drive profitable customer action.
日本語に訳すと、「コンテンツマーケティングとは、明確に定義された視聴者を引きつけ、関係性を維持し、最終的には利益につながる購買行動を引き出すために、価値のある適切な一貫性のあるコンテンツを作成し、配布することに焦点を合わせた戦略的なマーケティングのアプローチである。」となります。
要するにコンテンツマーケティングとは、顧客にとって価値のあるコンテンツを提供することで、見込み客(リード)の獲得や育成、収益化、そしてその先の固定客化までを目指すマーケティング手法です。
ちなみにコンテンツとは、ある程度塊となった情報を意味します。
Webサイト上の文章はもちろん、動画や音声などもコンテンツに該当します。
The idea of content marketing is to attract and retain custo…
コンテンツマーケティングの方法
コンテンツマーケティングでは、主に下記の方法が活用されています。
・Youtubeなどでの動画配信
・SNSでの定期的な配信
とくに一般的なコンテンツマーケティングといえば、Webメディアや自社サイトでの記事配信です。
こちらの方法では、SEO対策を意識して記事を執筆し、検索上位に自社サイトの記事が来るように努めます。
コンテンツマーケティングのメリット
では、そんなコンテンツマーケティングのメリットを見てみましょう。
コンテンツマーケティングで得られるメリットは次の5つです。
少ない予算から始められる
他のマーケティング手法と比べると、コンテンツマーケティングは圧倒的に少ない予算から始められる点がメリットとなります。
たとえばリスティング広告(クリックされるたびに費用が発生する広告)を活用する場合、集客数が多いほど費用がかさみます。
一方でコンテンツマーケティングは、記事を書いたり動画を撮るだけで済むため、まったく費用をかけずに始められます。
本格的なコンテンツを作るとなると外注や調査に多少の費用はかかるものの、それでも広告運用やイベントを開催するケースと比べると少ない費用で済みます。
十分な資金力がない企業にとっては、低予算から始められる点は魅力的なメリットに感じるでしょう。
コンテンツが資産として残る
二つ目にご紹介するコンテンツマーケティングのメリットは、Web上にコンテンツが資産として残る点です。
広告やイベントを用いて集客する場合、顧客を集めるたびにその都度費用や労力がかかります。施策を行わない限り、まったく集客効果は見込めません。
一方でコラム記事や動画の場合、一度インターネット上で公開すれば、ご自身で非公開や消去しない限り半永続的に残り続けます。
一度コンテンツでユーザーを集客できるようになれば、費用や労力をかけなくても勝手に集客できます。
ターゲット顧客を効率的に集客できる
自社商品(サービス)に強い関心を持つ顧客(ターゲット顧客)を効率的に集客できる点も、コンテンツマーケティングのメリットの一つです。
コンテンツマーケティングでは、ターゲット顧客のニーズに適した記事や動画をWeb上で公開します。
自社の商品(サービス)に関心を持つ相手のみ集客できるため、少ない労力や費用で多くの収益を生み出せるのです。
顧客の購買意欲やブランドロイヤルティ向上につながる
コンテンツマーケティングは、集客面のみならず、リード育成やリレーションシップマーケティング、ブランディングなどの観点でもメリットが大きい手法です。
ある商品の良さを紹介するコンテンツを複数配信すれば、顧客の購買意欲を高められる可能性があります。
また良質なコンテンツを配信し続ければ、やがて自社の商品やサイトのファンになってくれる人が増える効果も期待できます。
ファンは自社に対して強いブランドロイヤルティ(ブランドに対する愛着)を持つため、長期的に購買してくれたり、一回あたりの購買額や購買頻度が多くなったりします。
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SNSでの拡散により強力な集客効果を見込める
良質なコンテンツ作成は難しいものの、上手くいけばSNSによる拡散により強力な集客効果を見込めます。
一度ツイッターやインスタグラムで拡散された情報は、短時間で多くの人に知られることになります。
多くの人に短時間で認知されることで、対面での営業やWeb上での集客と比べて、圧倒的な速さで見込み客や新規顧客を獲得できます。
スピーディーで効率的な集客を実現する上でも、コンテンツマーケティングはメリットのある手法なのです。
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コンテンツマーケティングのデメリット
コンテンツマーケティングはメリットが非常に多い手法であるものの、いくつかデメリットもあります。
実際にコンテンツマーケティングを行うかは、メリットのみならずここで紹介するデメリットも十分考慮してから判断しましょう。
結果が出るまでに時間がかかる
コンテンツマーケティングを始める上で、結果が出るまでに時間がかかる点は絶対に知っておくべきデメリットです。
例えばWebメディアを用いる場合、ユーザーにコンテンツを見てもらうにはSEO対策を行い、記事をgoogleの検索エンジンに評価されるようにする必要があります。
googleの検索エンジンに評価されて、コンテンツが上位表示されるまでには早くても数ヶ月かかります。
コンテンツを見た中で商品購入やお問い合わせなどのアクションを起こす顧客が一部であることを踏まえると、コンテンツマーケティングで収益化を図るには半年から一年以上かかると言えます。
短期的に顧客を集めたい場合は、対面での営業や広告を用いた方が良いでしょう。
ユーザーのニーズに合う良質なコンテンツを作成する必要がある
コンテンツマーケティングを収益につなげるには、ユーザーのニーズに合う良質なコンテンツを作成しなくてはいけません。
ユーザーの悩みを解決したり、知りたい情報を的確に提供できるコンテンツが良質であると言えます。
ただし近年は、インターネットの急速な普及に伴い、良質なコンテンツが数多くネット上に溢れています。
そのため顧客のニーズを満たしていても、それがインターネット上にありふれた情報だと、ユーザーの支持を集めるのは難しくなっています。
ユーザーから良質なコンテンツだと思ってもらうには、ユーザーのニーズを満たすことはもちろん、ユーモアや他にはない独自性が求められます。
ここ数年でコンテンツ作成の難易度が上がっている点も、これからコンテンツマーケティングを始めようと思っている方にとっては大きなデメリットになります。
結果が出ずに費用や労力が無駄になるリスクがある
コンテンツマーケティングにおける最大のデメリットは、どれほど頑張っても100%結果につながるとは限らない点です。
コンテンツマーケティングで結果を出すには、多くの顧客にコンテンツを見てもらい、その中から実際に商品やサービスを購入してもらう必要があります。
例えば記事コンテンツをどれほど量産しても、必ずしもSEO対策がうまくいって検索上位を得られるとは限りません。
また記事を多くの人に見てもらったからといって、予想通りの購入数やお問い合わせ数を得られるとは限りません。
どれほどコンテンツ作成に時間や費用を使っても、結果が出ずに全てが無駄になるリスクは捨てきれないのです。
コンテンツマーケティングのメリット・デメリットまとめ
コンテンツマーケティングの持つ5つのメリットと3つのデメリットを理解していただけたでしょうか?
コンテンツマーケティングは、少ない予算や労力で始められるため、特にスタートアップや個人事業主から見てメリットの大きなマーケティング手法です。
しかし必ずしも結果に結びつくとは限らない上に、結果が出るまでに時間がかかります。
少しでも結果が出ないというデメリットを回避するためには、良質なコンテンツ作成を実践するのが不可欠です。
また、結果が出るまでの資金繰りや、他のマーケティング手法を検討しておくのも重要です。
今回ご説明したメリットとデメリットを参考にして、コンテンツマーケティングを実践してみましょう!
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