減価償却の方法〜定額法や定率法の使用場面や計算をわかりやすく解説!〜

ご自身でビジネスを実施する上で、必ず必要となるのが日々の会計処理や確定申告です。

会計処理や確定申告を正確に実施するには、会計や簿記の処理が必要となります。

その中でも減価償却は、ほとんどのビジネスで生じる会計処理であり、簿記や会計の知識がないと実施するのは難しいです。

今回の記事では、そんな減価償却の各方法について簿記や会計の知識があまりない方でも理解できるようにわかりやすく説明します!

今後本格的に起業する方はもちろん、ブログやせどりなどのビジネスを副業で行いたい方も必見です!

減価償却の方法を理解するための前提知識

減価償却の方法を理解するには、減価償却の方法を説明する上で出てくる用語を知っている必要があります。

そこでこの章では、減価償却を理解する上で最低限知っておくべき知識を3つカンタンにご紹介します。

減価償却についてある程度知っている方は、飛ばしてもらっても大丈夫です!

減価償却とは

事業で活用する機械や不動産などは、時間が経つにつれて機能の劣化などにより資産価値が減少していきます。

減価償却とは、そうした資産価値の減少分を費用としてカウントする税務(会計)処理です。

つまり減価償却の対象となる資産については、購入時点で全額費用をカウントするのではなく、数年間に分けて費用をカウントするのです。

あくまで時間の経過に伴って価値が減少する資産が対象であるため、劣化しない土地は減価償却の対象となりません。

なお減価償却によりカウントする費用は「減価償却費」と呼ばれます。

取得価額とは

取得価額(取得原価)とは、資産の購入に要した金額を指します。

簡単にいうと、建物や機械設備の購入金額です。

耐用年数とは

耐用年数とは、固定資産を利用できる年数を意味します。

言い換えると、資産として利用する価値がある期間です。

法人税を計算する際には、税法によって資産ごとに定めている「法定耐用年数」を活用します。

減価償却の方法①:定額法

一般的な減価償却では、「定額法」と「定率法」が活用されます。

この章では、定額法の意味や定額法の対象となる資産、計算方法などを解説します。

定額法の概要

定額法とは、固定資産の耐用年数中に、毎期同じ額の減価償却費をカウントする方法です。

つまり定額法では、毎期カウントする減価償却費は同額となります。

定額法を活用する資産

定額法は、主に下記の固定資産を減価償却する際に活用する方法です(平成28年4月1日よりも後に購入した資産の場合)。

  • 建物
  • 機械及び装置
  • 車両運搬具
  • 工具器具備品
  • 無形固定資産

結論から言うと、大半の資産は原則定額法で減価償却することになります。

定額法による減価償却費の計算方法

定額法による減価償却では、下記の計算式を活用します。

  • 減価償却費 = (取得原価 – 残存年数) ÷ 耐用年数

残存価格とは、耐用年数を過ぎた時点で残っている資産の価値を意味します。

ただし税法の決まりにより、平成19年4月1日よりも後に購入した固定資産については、残存価額をゼロとして償却を実施することになります。

つまり実際には、取得原価を耐用年数で割ることで減価償却費を計算します。

なお実務では、取得原価に償却率をかける方法で減価償却費を計算します。

  • 減価償却費 = 取得原価×償却率

償却率は、固定資産の耐用年数によって数値が異なります。

たとえば取得原価が1,000万円で耐用年数が4年の場合、定額法の償却率は0.250となります。

したがって毎期にカウントする減価償却費は、1,000万円 × 0.250 = 250万円です。

ちなみに、勘が鋭い方なら分かるかもしれませんが、取得原価を耐用年数で割っても同じ金額となります。

定額法や後述する定率法で活用する償却率については、下記のリンク先が参考になります。

減価償却の方法②:定率法

次に、定率法の意味や対象資産、計算方法をご説明します。

定率法の概要

定率法とは、固定資産の帳簿価額(取得原価 − 減価償却累計額)に毎期一定の償却率を掛けることで、減価償却費を計算する方法です。

簡単に言うと、まだ減価償却していない金額分に償却率を掛け合わせるのが定率法です。

定率法の性質上、固定資産を購入してから間もない時期は多額の減価償却費をカウントし、年度が経過するにつれて減価償却費の金額が少なくなります。

最初の方に大きな節税効果を得たい場合や、利益がたくさんあるうちに減価償却の負担を軽くしておきたいケースでは、定率法が適しています。

定率法を活用する資産

定率法は、主に下記の固定資産を減価償却する際に活用できます(平成28年4月1日よりも後に購入した資産の場合)。

  • 機械及び装置
  • 車両運搬具
  • 工具器具備品
  • 一部の鉱業用減価償却資産

「一部の鉱業用減価償却資産」をのぞいて、上記に挙げた固定資産についても、原則は定額法を活用します。

また、上記に挙げていない資産の多くは定率法を活用することはできません。

定率法による減価償却費の計算方法

定率法では、原則下記の計算式で減価償却費を計算します。

  • 減価償却費 = 帳簿価額 × 償却率

なお帳簿価額は、取得価額からこれまで減価償却でカウントした費用を全て差し引いた金額となります。

一部例外的なケースで、減価償却費が償却保証額を下回る場合には、別の方法で減価償却費を計算します。

ただし話がややこしくなるため、今回は割愛します。

また、固定資産の購入時期によって、償却率が変わる点にも注意が必要です。

くわしくは前述した償却率表を見れば分かるので、そちらを参考にしていただければと思います。

その他減価償却の方法

減価償却では「定額法」と「定率法」が一般的に活用されますが、実は減価償却の方法は他にもあります。

マイナーで使用する場面も限られているため、わざわざくわしく覚えておく必要はないかと思います。

今回は、その他の減価償却の方法を3つ簡単にご紹介します。

生産高比例法

生産高比例法とは、ある固定資産による生産量(生産高)の大きさに基づいて、減価償却費を計算する方法です。

主に、鉱業用設備や航空機などの減価償却で活用されます。

取替法

取替法とは、同じ種類の部品が多数集まって構成されるような固定資産に活用される減価償却の方法です。

たとえば、電気の送電線や鉄道のレールなどに取替法を活用できます。

級数法

最後に紹介する級数法は、数学の「等差級数」的な考え方で減価償却費を計算する方法です。

正直こちらは参考記事にある図表を見たり、日商簿記1級の勉強をした方が理解が早いと思うので割愛します(自分もよくわかってません笑)。

法定の減価償却方法として設定されていないそうなので、会計の専門家を目指すわけでない限り理解する必要はないでしょう汗

【新日本有限責任監査法人】第4回:減価償却方法について解説しています。…

減価償却の方法まとめ

今回の記事では、定番の定額法や定率法を含んだ5つの減価償却の方法をご紹介しました。

ご自身でビジネスを実施する上では必須となる減価償却ですが、実はその方法には様々あり意外と奥が深いのです。

計算自体は難しくないものの、一つ一つの固定資産について減価償却費をカウントするのは正直とても面倒です。

ですが便利な会計ソフトを使えば、減価償却などの会計処理にかかる負担を大幅に軽減できます。

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