官僚制の逆機能とは?具体例や対策方法をわかりやすく解説

  • 2019年7月25日
  • 2020年1月2日
  • 組織論
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「官僚制」という用語を聞くと、皆さんはどのようなイメージを抱くでしょうか?

「ルールが厳格に定められている」とか「専門性が高い」といった好ましいイメージを抱く方もいると思います。

確かに官僚的であることは、専門性の高さや組織の統制が取れている面では優れています。

しかし一方で、官僚的である状態には同時にデメリットもあります。

今回の記事では、官僚的な組織が陥る落とし穴である「官僚制の逆機能」を取り上げようと思います。

官僚制の逆機能の意味や具体例、対策などをお伝えするので、企業を経営している方や従業員として働いている方はぜひ参考にしてくれると嬉しいです!

官僚制の逆機能とは

官僚制の逆機能とは、官僚制組織(ルールや命令を重視する組織)の持つ深刻なデメリットを意味します。

ルールや命令系統、マニュアル化などを徹底化した官僚制組織は、各々が行うべき職務を明確化する点で、合理的かつ効率的な組織形態です。

しかし一方で、アメリカの社会学者マートンの研究により、一見万能に見える官僚制にもデメリット(逆機能)があることが明らかとなりました。

官僚制の逆組織が生じると、経済動向や消費者ニーズの変化といった環境変化に対応できなくなると言われています。

官僚制の逆機能は「大企業病」とも言われているとおり、日本の大企業にも多く当てはまっており、この”病気”が理由で環境変化に対応できない事例は多々あります。

次の章で具体的な官僚制の逆機能の例をお伝えするので、自身が所属している会社に当てはまっていないか確認してみてください。

官僚制の逆機能の種類と具体例

官僚制の逆機能には、主に下記5つの種類があります。

各種類について、具体例を交えつつご紹介します。

形式主義

形式主義とは、規則ばかりを重視する(規則通りの行動しかとらない)状態を指した用語です。

例えばある製品を作っている際に、マニュアル通りに作るよりも、より高品質の製品をより低コストで作れる方法を見つけたとしましょう。

この際官僚的な組織だと、上司に直談判しても「マニュアル通りにやるのがウチのルールだから」などと言われて、どれほど良いプランでも却下されてしまいます。

これが規則ばかりを重視する形式主義の一例であり、チャンスを見逃してしまう要因にもなり得ます。

他にも、「規則だから無理です」とか「マニュアル通りに仕事してください」といった言葉が過度に使われている会社は、官僚制の逆機能(形式主義)に陥っていると考えられます。

訓練された無能

訓練された無能とは、行動のワンパターン化やルールの遵守により、意思決定のパターンが硬直化する現象です。

例えば、自社商品を購入してくれる消費者のニーズが変わってきたとしましょう。

通常であれば、消費者のニーズの変化を察知し、ニーズに合わせて商品を改良するなどの対策を実施します。

しかし官僚制の逆機能に陥っている組織では、各従業員はマニュアル通りに製品を生産したり、これまで慣れ親しんだ商品を作り続けることを重要視します。

その結果ニーズの変化に察知できなかったり、察知したとしても対応しようという発想が出てこなくなり、市場のニーズ変化に対応できずに業績が悪化してしまいます。

これまでの行動やマニュアル、ルールを遵守するあまり、革新的なアイデアや広い視野を持つことができなくなっている組織は、官僚制の逆機能を発症している可能性が高いです。

目標の置換

目標の置換とは、本来規則とは組織の目標を達成する手段であるにも関わらず、ルールを守ることが目標となってしまう現象を意味します。

例えばある営業部で、「一ヶ月で10人の新規顧客を獲得する」というノルマがあるとしましょう。

こうしたノルマは、一ヶ月あたりの目標売上高を達成するための手段にすぎません。

しかし官僚制の逆機能が進行した組織では、一ヶ月で10人の新規顧客を獲得することが目標となってしまいます。

その結果新規顧客を獲得するために、詐欺的な言いくるめ方で無理やり顧客を獲得したり、デメリットを一切言わずに強引に顧客を獲得するなどの行動に出る恐れがあります。

その結果、後々顧客に訴えられたりして、会社側は大損害を被る恐れがあります。

このように手段が目標となってしまうと、会社に悪影響が及んだり、本来目指していた目標を達成できなくなる恐れがあります。

セクショナリズム

セクショナリズムとは、会社全体として得られるメリット(利益)よりも、自分に割り当てられた仕事や、自身の属する部門の利益のみを優先する状態です。

例えば自分の管轄外の仕事をたらい回しにしたり、部門別の業績が下がるのを恐れて新規事業のチームに優秀な人材の移転を拒否するなどの行為が、セクショナリズムの一例です。

このようなセクショナリズム(官僚制の逆機能)が深刻になると、全社的な業績がかえって減少する恐れがあるので注意が必要です。

繁文縟礼(はんぶんじょくれい)

繁文縟礼(はんぶんじょくれい)とは、規則や手続きが細かすぎて、業務の遂行がかえって非効率となっている状況です。

例えば見込み顧客へのアプローチを行う際に、毎回報告書の作成や上司の承認などが必要だと、余計に手間や時間がかかり非効率です。

仕事を行う際に不必要な手続きが多いなと感じたり、書類作成の専門部署が社内にある場合には、官僚制の逆機能が生じている可能性があるので要注意です。

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