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フリーミアムモデルとは?成功事例やポイントを徹底解説!

フリーミアムモデル

Web関連のビジネスに携わっている方だと、「フリーミアム」とか「フリーミアムモデル」というワードを耳にしたことがあるのではないでしょうか?

フリーミアムモデルとはビジネスモデルの一種であり、近年成功しているWeb系のサービスでほぼ必ず取り入れられているといっても過言ではありません。

フリーミアムは実用性の高いビジネスモデルなので、今後Web系のビジネスを始めたい、もしくは事業開発に携わりたいと考えている方は知っておいて損はないと思います。

今回の記事では、フリーミアムモデルの意味や成功事例、ポイントをわかりやすく解説します!

フリーミアムとは?フリーミアムモデルの意味

フリーミアムとは、基本的なサービスは無料で提供し、特別な機能や追加機能は有料で提供するマネタイズの手法です。

フリーミアム(FreeMium)という用語は、無料(Free)と割増料金(Premium)が組み合わさった用語であり、アメリカの投資家ウィルソン氏が提唱しました。

私たちの身近には、フリーミアムのサービスがたくさんあふれています。

たとえばスマホのゲームは、フリーミアムの最たる例です。基本的には無料で使えるものの、より強いキャラクターをゲットするためには有料でガチャを回す必要が出てきたりしますよね笑

つまりフリーミアムモデルとは、最初は無料で使えるものの、より便利に使おうと思ったらお金がかかるサービスを意味するわけです。

フリーミアムモデルの種類(フリーミアムモデルのマネタイズ)

フリーミアムモデルのマネタイズ方法には、主に以下の4種類があります。

追加機能を利用する際に課金させる

一つ目は、追加機能を利用する際に課金させる方法です。

たとえば動画学習のサービスにて、課金することで講師と双方向的に分からないところを相談できるような仕組みがこの例です。

容量を増やす際に課金させる

二つ目は、容量を増やす際に課金させる方法です。

お金を払うことで、保存可能なデータ量を増やせるクラウドストレージ(インターネット上で動画や画像を保存できる)サービスが最たる例です。

有料会員にのみ制限解除の特典を設ける

有料会員になるとさまざまな制限が解除される仕組みも、フリーミアムモデルでは広く用いられている手法です。

有料会員になることで無制限に音楽を聞けたり新聞を読める仕組みなど、大成功を収めているサービスは、この種のフリーミアムを効果的に活用しています。

毎回課金アイテムを購入してもらう

会員制度などは設けずに、毎回課金アイテムを購入してもらうのもフリーミアムモデルの一種と言えます。

たとえば無料で遊べるゲームアプリに、有料の課金アイテムを設定する手法が有名です。

フリーミアムモデルで大成功した事例

実際にフリーミアムモデルを導入して成功した事例は数多くあります。

今回はその中でも、とくに大成功を収めた3つの事例をご紹介します。 

事例①:Spotify

まず最初にご紹介するフリーミアムモデルの事例は、音楽ストリーミングサービス「Spotify」です。

従来音楽を聴くには、itunesストアなどから有料で一曲一曲買う必要があり、お金をあまり持っていない若い人からすると大きな出費となっていました。

しかしSpotifyでは、自分の好きな曲を無料で聴くことができるため、あまりお金をかけずに音楽を聴きたい人にとってはとてもありがたいサービスとなっています。

そんなSpotifyが成功した理由は、無料プランと有料プランの設定が巧みである点です。

たしかに好きな音楽を聴けるのですが、無料プランだと広告が頻繁に流れたり、ランダムで興味のない曲が流れてきます。

自分の好きな曲だけを広告なしで聞こうと思ったら、有料プランに加入する必要があるのです。

広告をうっとうしく感じたり、自分の好きな曲を思う存分聴きたい人は、無料プランの制限に耐えきれずに、有料プランに加入してしまうわけです。

今ではユーザー数2億3,000万人、有料プランの加入者数1億人を突破するまでに成長しており、フリーミアムモデルの最たる成功例といっても過言ではないでしょう。

事例②:写真AC

日本国内でもフリーミアムモデルを取り入れたサービスは数多くありますが、今回はその中でも「写真AC」を取り上げようと思います。

写真ACとは自由に利用できる写真やイラストをダウンロードできるサービスであり、著作権をあまり気にせずに利用できる便利さから今では会員数が400万人を突破するほどの大成功を収めています。

写真ACが成功した理由には、サービスの利便性はもちろんですが、フリーミアムモデルを巧みに利用していることもあると思います。

写真ACの無料プランには、「写真をダウンロードする際に15秒の待ち時間が発生する」とか「一日5枚までしかダウンロードできない」といった制限があります。

ライトユーザーなら問題ないでしょうが、例えばブログやメデイア事業で画像やイラストを使いたいとなると、この制限がとてもうっとうしく感じます笑

自分もこのサイトやライティングの仕事で使う画像を写真ACからダウンロードしていますが、一日に5枚しかダウンロードできないことをたまに不便に思います。

また毎回15秒ダウンロードの際に待たされるのも、正直言うとかなりイライラします笑

こうしたイライラや不便さを解消するために、有料プランに切り替える人は少なくないと思います(自分は無料で使ってます・・・笑)

ユーザーにとって必要不可欠なサービスを提供しつつ、「もっと便利に(快適に)使いたい」とユーザーに思わせて有料プランに誘導している点は、フリーミアムモデルのお手本となるでしょう。

フリーミアムを成功させるポイント

大成功を収めたビジネスも多いものの、フリーミアムを導入したからといって必ず成功するとは限りません。

フリーミアムで成功するには、最低でも下記3つのポイントを抑える必要があります。

顧客に対して価値を提供するサービスであるのが大前提

根本的な部分ですが、顧客に対して価値を提供しないサービスでフリーミアムを導入しても意味がありません。

言い換えると、顧客からのニーズがない(≒役に立たない)サービスでは、フリーミアムを導入しようがしまいが、利益を得ることはできません。

全く興味を持てないサービスに対しては、たとえ無料であっても利用しようとは思いませんよね。

フリーミアムを導入する以前に、顧客からの需要がある(≒何かしらの価値を提供する)サービスを作り上げる必要がある点は十分意識しておきましょう。

ユーザーの欲求を掻き立てるようにフリープランとプレミアムプランを設計する

フリーミアムモデルの成否を分けるのは、フリープランとプレミアムプランの設計です。

もう少しわかりやすく言うと、「どこまでを無料として、どこからを有料とするか」がフリーミアムモデルを導入する上でもっとも重要な部分になります。

無料プランで何でもできるようにしてしまうと、ユーザーの集客効果こそ高いものの、ほとんどのユーザーが無料プランで満足してしまうため、有料プランによる収益化が難しくなります。

一方で無料プランでできることを制限しすぎると、顧客にとって不便なサービスとなり、利用者を集めることが難しくなります。

したがってフリーミアムを導入する際には、「無料プランである程度満足してもらいつつ、有料プランを使ってもらえるようにする」必要があります。

そのためには、ユーザーの欲求を正確に把握し、その欲求に応じてフリープランとプレミアムプランを設計する必要があります。

たとえばマンガを読めるWebサービスの場合、月間何冊まで無料にするかどうかが大事なポイントになります。

多くの顧客が月間10〜12冊読めれば満足するとしたら、無料プランは7〜8冊まで読めるようにすると良いでしょう。

そうすることで、「もうちょっと読みたい」という欲求を顧客に持たせることができ、有料プランを利用してもらいやすくなるのです。

フリーミアムモデルで難しいのが、顧客の欲求を正確に把握することです。この例でいうと、顧客が何冊で満足するかを正確に把握するのは困難なのです。

フリーミアムモデルと導入する場合には、試行錯誤しつつ無料プランと有料プランの最適なバランスを見つけ出す必要があります。

もしくは、実際に顧客からアンケートを取ったり、類似するサービスを調査するのも一つの手です。

フリーミアムの運営コストを削減する 

顧客の一部(有料プランを利用する顧客)から収益を得るという性質上、フリーミアムで十分な利益を得るまでには時間がかかります。

とくにユーザー数が少ないうちは、広告宣伝費などがかかる一方で収益は少ないため、赤字で事業継続が困難となる恐れも十分あります。

こうしたリスクを少しでも軽減するためにも、フリーミアムの運営コストは極力削減する必要があります。

たとえばユーザーの口コミを促進する仕組みを作り、無料で新規顧客を増やすなどの工夫が有効でしょう。

以上三つがフリーミアムを成功させるポイントです。

フリーミアムモデルについてより知りたい方は、下記の記事をご参照ください!

www.bizkurage.com

フリーミアムモデルのまとめ

フリーミアムモデルは、ゲームや便利系ツールなど、あらゆるサービスに取り入れられています。

Spotifyや写真AC、Dropboxをはじめとして、現にフリーミアムモデルにより成功した事例は少なくありません。

とはいえ「無料プラン」を設定する仕組み上、フリーミアムモデルで利益を得るのは簡単なことではありません。

今後フリーミアムモデルによるビジネスを行いたい方は、今回ご紹介した成功ポイントをぜひ参考にしてみてください!