中小企業診断士クラゲの経営学・マーケティングラボ

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経営戦略とマーケティングの違いを簡単に説明してみる

経営戦略とマーケティング

経営とマーケティングの違いは何でしょうか?

すんなり答えられる方もいれば、突然言われるとすんなり答えられない方もいるかと思います。

実際自分も以前は、経営とマーケティングの違いがあまりわかっていませんでした。

そこで今回は、「経営」と「マーケティング」の違いをとっても簡単に説明してみようと思います。

この記事を読めば、経営とマーケティングの違いを意識した上で、ビジネスに携わることができるようになると思います。

もしくは高校生や大学生であれば、学部や科目選びの際に、自分の本当に勉強したいことをピンポイントで認識できるかもしれません。

経営・経営戦略とは

まず初めに、経営と経営戦略についてざっくり意味をお伝えします。

「経営」の意味

「5年で売上高10億円」とか「◯◯業界の構造を改革する」など、内容はどうであれほとんどのビジネスは何かしらの目標やビジョンによって立ち上げられます。

経営とは、「そんな会社(ビジネス)の目標やビジョンを達成するために、経営資源をどのように利用するかを計画し、その計画に基づいて事業を管理・運営する活動」を意味します。

ビジネスを行うには、まず販売する人員や販売に必要な資金や機械などの経営資源が必要です。

それに加えて、経営資源を効率的に使用して利益を生み出すためには、「何の事業を行えば良いのか?」とか「どうやって商品を売り出せば良いのか?」といった戦略や施策を考えなくてはいけません。

つまり経営とは、人事や財務、IT、マーケティングなどあらゆる要素を有効活用した上で、自社の目的やビジョンを達成しようとする活動なのです。

「経営はお金があればできる」とか「商品が売れれば良い経営」という考えを持つ方も少なくありません。

しかしお金だけあっても商品を上手く売れなければ意味がないですし、反対に良い商品や販売戦略を持っていても、それをたくさん売れるだけの資金力がなければ意味がありません。

また人員が必要となる商売であれば、利益を重視するばかりではなく、従業員のモチベーションを管理し、最大限のパフォーマンスを引き出すことも大切です。

一見すると経営するのは単純そうに見えますが、実はこのように様々な要素を考えなくてはいけないのです。

経営する上での方向性や計画を「経営戦略」という

会社を経営する上で、最も根幹の部分となるのが「経営戦略」です。

経営戦略とは、目標やビジョンを実現するために全社的に取り組む戦略です。

具体的に経営戦略は、「企業戦略」と「事業戦略」、そして「機能戦略」に大別され、それぞれについて考える必要があります。

経営戦略を策定する際は、各戦略の一貫性を意識するのが重要です。

企業戦略

企業戦略とは、会社全体で行う事業領域に関する戦略です。

具体的には、下記の要素を決定するのが企業戦略の役割です。

  • 会社全体のイメージをどのように世間に打ち出すか
  • 事業ドメインはどうするのか(何の事業を行うのか)
  • 新規事業分野に参入すべきかどうか
  • 既存事業から撤退すべきか
  • 事業間でどのように経営資源を配分すべきか

企業戦略を考える際には、成長性や収益性の高い分野に事業を展開したり、事業間でのシナジーが大きくなるように多角化を測ったり、事業と会社全体のイメージに一貫性を持たせることなどが重要になります。

企業戦略では会社全体の方向性を定めるため、資金や人員の数といった自社内部の状況から、外部の経済・政治環境など、あらゆる要素を包括的に考えて構築するのが重要です。

事業戦略

事業戦略とは、各事業ごとに策定する戦略です。

具体的には、「どうやって競合他社に競争優位性を築くか」を考えるのが事業戦略の役割です。

価格で勝負するのか?商品の差別化で勝負するのか?などを、自社の強みや外部環境などを総合的に考慮した上で決定します。

競争優位性を構築する上で不可欠となる「強み(ブランド力や技術力など)」を育てるのも、事業戦略の重要な役割です。

機能戦略

機能戦略とは、一つ一つの事業で必要となる部門ごとに定める戦略です。

たとえばアイスクリームを販売する場合には、原材料の調達から製造部門、販売部門などあらゆる部門が必要になります。

機能戦略では、これら一つ一つの部門がどのように活動するのかを決めていきます。

 

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マーケティングとは

次に、マーケティングの意味をお伝えします。

マーケティングの意味

マーケティングを一言で表すと、「商品をよりたくさん売るための仕組み作りや活動」を意味します。

経営(戦略)は全社的な目標を達成するために、人事や資金などビジネスに関わるあらゆる要素を考慮して、戦略を立ててそれを実行する活動でした。

一方でマーケティングは、「商品やサービスをいかに多く販売して利益を得るか」という一点に特化した活動です。

つまりマーケティングとは、経営戦略のうち「機能戦略」の一部なのです。

経営戦略を達成するために行う一事業の中で、いかにしてその事業で提供する商品やサービスをたくさん販売できるかがマーケティングで考える部分なのです。

マーケティングで具体的に行う内容

マーケティングで具体的に行う活動は様々ありますが、集約すると以下の2つになります。

市場や顧客を決定する

事業を成功させるには、どの市場のどの顧客をターゲットとするかを決定し、そのターゲットに受け入れられるような商品を販売する必要があります。

何も考えずに自社が良いと思うものを売ると、十分な売り上げを得られない可能性が大きいからです。

たとえば高性能でデザイン性が良い車を作ってそれを高価格で販売しようとしても、普通の価格で中程度の性能・デザインの車が欲しいと思う人が大半だったとしたら、せっかく作っても売れません。

このような事態にならないためにも、まずは市場と顧客を詳細に分析し、どの層をターゲットとするのかを決定しなくてはいけません。

マーケティングの4Pを決定する

ターゲット市場(顧客)を決定したら、あとはマーケティングの4Pを決定する必要があります。

マーケティングの4Pとは、販売する商品、価格、流通経路(どうやって販売するのか)、プロモーション(どうやって商品を認知し購入してもらうか)の4つの要素です。

先ほどお伝えしたように、ただ良い製品を作れば売れるとは限りません。

ターゲットとなる顧客の特徴やニーズを分析し、ターゲットに受け入れられるような価格や流通経路、プロモーション方法を1つ1つ考えていく必要があるのです。

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マーケティングは経営の一部分でしかない

先ほどもお伝えしたように、マーケティングは経営(戦略)の一部分でしかありません。

マーケティングを完璧に行い、どれほど売れる仕組みを構築できたとしても、それを販売する従業員や資金力が無ければ長くは続かない可能性があります。

会社を立ち上げたばかりの状態では、どうしてもマーケティング(要するに商品をたくさん売ること)ばかりが重視されます。

確かに設立当初は利益をあげるのが最優先なのでそれで問題ありません。

ですが事業が拡大していくにつれて、人事管理や財務、法律など、様々な要素を考慮した上で会社を経営する必要性が出てきます。

会社の経営を長く続けたいのであれば、マーケティングばかりに囚われず、経営戦略の視点も持つのがベストなのだと思います。

経営戦略とマーケティングに関するまとめ

今回の記事では、経営(戦略)とマーケティングについて、それぞれの意味や役割、違いなどをご紹介しました。

経営とマーケティングの違いを踏まえて、ビジネス(商売)に携わったり、自分が勉強したい内容を見極めてもらえれば幸いです。