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新製品開発のプロセスをわかりやすく解説してみる

新製品開発のプロセス

「新製品開発」は、停滞している現状を打破したり、さらなるビジネスチャンスを獲得する手段としてとても効果的です。

そんな新製品開発ですが、一体何から始めれば良いのでしょうか?

新製品開発を成功させるには、一つ一つのプロセスを戦略的に行う必要があります。

そこで今回の記事では、新製品開発のプロセスをわかりやすくお伝えします。

結論から言うと、新製品開発のプロセスは、目次でお伝えしている8つのステップを経ます。

新製品開発のプロセスその1:新製品アイデアの発案

まず初めに、新製品のアイデアを考えます。

新製品のアイデアを考える方法は、「シーズ発想」と「ニーズ発想」の二種類に分けられます。

シーズ発想は自社の強み(経営資源)を活かせる方向で新製品のアイデアを発案、ニーズ発想は市場のニーズに応える方向で新製品のアイデアを発案する方法です。

当然ですが理想なのは、自社の強みを活かせてかつ市場のニーズに合う新製品です。

とはいえ、シーズとニーズの両方を満たす新製品開発は簡単ではありません。

そんな難しい新製品のアイデアを発想する上で役立つのが「ジョブ理論」です。

ジョブ理論とは、お客さんの購買行動を注意深く観察することで、顧客自身も気づいていない真のニーズを見出そうとする考え方です。

新製品開発でも役立つ考え方なので、興味のある方は下記の記事をご覧になってみてください!

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新製品開発のプロセスその2:アイデアのスクリーニング

開発したい新製品のアイデアを見つけ出したら、そのアイデアを様々な観点からふるいにかけます。

このプロセスは「スクリーニング」といい、経営理念や事業戦略、収益性、実現可能性、自社の経営資源などの項目で分析します。

どの項目を重視するのかは自身の判断によります。

たとえば経営理念や全社的な経営戦略との整合性を重視する場合は、「その商品が自社のイメージや戦略に沿っているか」と言う基準で判断すれば良いでしょう。

少しでも成功可能性が高い新製品開発を行いたいのであれば、自社の経営資源(強み)を活かせて、かつ収益性や実現可能性もなるべく高いアイデアを採用すれば良いでしょう。

条件が甘すぎるのがダメなのはもちろんですが、あまりにも条件を厳しくしすぎるのも良くありません。

なぜなら、潜在性の高いアイデアを棄却してしまう可能性があるためです。

ある程度妥協できる部分とそうでない部分を明確にしておくのが、このプロセスではポイントになります。

新製品開発のプロセスその3:製品コンセプトの明確化

新製品開発における次のプロセスは、製品コンセプトの明確化です。

このプロセスでは、顧客が得られるベネフィットや商品の具体的な特徴を明らかにします。

たとえば「健康食品の販売」というアイデアであれば、「どんな味や見た目で、どんな成分が入っていて、それを食べるとどのような健康上のメリットを得られるのか?」を明確にするのが製品コンセプトの明確化です。 

このプロセスを成功させるには、どのような特徴を持つお客さんに商品を提供したいのかをあらかじめ考えるのが大切です。

何故なら、商品を販売するお客さんが明確に定まっていないと、顧客にとって価値のある新製品を開発できないからです。

たとえば健康食品と一口に言っても、「美容効果の高い食品」や「美味しいけど低カロリーの食品」、「記憶力の維持に効果的な食品」など、様々な種類があります。

「健康食品」というアイデア止まりでは、具体的な商品を作り出すのは難しいのです。

製品コンセプトを考える際には、市場の選定やターゲティングを行い、新製品の販売対象となる顧客を明確にするのがポイントです。

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新製品開発のプロセスその4:マーケティング戦略の構築

製品コンセプトを明確にしたら、本格的にマーケティング戦略を構築するプロセスに入ります。

このプロセスでは、「ターゲットである顧客に、新製品をどうやって販売するのか」を決めます。

具体的には、価格やパッケージの見た目、流通チャネル、プロモーションの方法などを考えます。

なおマーケティング戦略を立てるには、より深く顧客や市場についての理解を深める必要があります。

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新製品開発のプロセスその5:経済性の評価

新製品開発が成功するには、当然ですが十分な利益を獲得できるのが絶対条件になります。

そこでマーケティング戦略の構築プロセスが終わったら、新製品の経済性を評価します。

具体的には、予想される売上高や費用から利益を算出し、十分採算がとれるのかを見極めます。

仮に採算性がない場合には、製品コンセプト明確化のプロセスから見直しを図る必要があります。

もしくは、新製品のアイデア発案からやり直す必要が出てくる場合もあります。

採算性が取れない新製品開発を行っても、自社にとっては何のメリットもありません。

やり直ししたくない気持ちはわかります。

ですが無理して新製品開発を進めた結果、資金繰りが悪化するなどの事態に陥るよりはマシだと思います。

新製品開発のプロセスその6:試作モデルの開発

マーケティング戦略を立て採算性がとれると判断できたら、いよいよ製品開発に取り掛かります。

とはいえ最初から大量生産を始めると、万が一商品が思うように売れなかった場合に大きな損失を被ります。

100%新製品がヒットするとは限らないので、まずは少数の試作モデルを開発し、それを試験的に販売するのがセオリーです。

このプロセスでは、マーケティング部門と開発(製造)部門が一体となって試作モデルの開発に着手するのが大事です。

マーケティング戦略に基づいて、使用する素材や見た目、質感といったものを決めましょう。

なお新製品開発には、商品のアイデアを模倣されるリスクがあります。

本格的に商品を製造・販売する前にアイデアを模倣されると、本来であれば得られたはずの利益を得られなくなる可能性があります。

そのようなリスクを軽減するために、状況に応じて特許や商標といった知的財産関係の申請を行うのも大事です。

新製品開発のプロセスその7:テストマーケティングの実施

試作モデルを開発したら、実際にお客さんに販売してみましょう。

ただし最初から本格的に販売した場合、失敗した際に大損失を被ります。

まずはテストマーケティングを行う(地域や販売数を限定した上で少ないコストで商品を販売する)のが無難です。

なおテストマーケティングでは、顧客の反応に積極的に耳を傾け、それを実際の商品に反映するのがポイントになります。

どれほど緻密なマーケティング戦略を立てても、実際に販売してみると改善点がいくつも見つかるケースが多々あります。

顧客から得た改善点を踏まえ、より優れた商品に改良するのが新製品開発の成功には欠かせません。

新製品開発のプロセスその8:市場への新製品導入

テストマーケティングで得た反応を基に戦略や製品に微調整を加え、「これで十分準備が整った!」と思ったら、本格的に新製品を販売し始めます。

なお市場や顧客のニーズは絶えず変わるので、状況に応じて商品を改良したり戦略を再構築する必要があります。

ずっと同じ製品が売れ続けるのは難しいので、柔軟に対応していきましょう。

新製品開発のプロセスは以上になります。

新製品開発のプロセスまとめ

新製品開発のプロセスについて、8つのステップに分けてご紹介しました。

見てきたように、新製品開発は一朝一夕で実行できるものではありません。

アイデアの発案やマーケティング戦略の立案など、手間のかかるプロセスばかりです。

しかし一つ一つのプロセスを丁寧に行えば、新製品開発の成功可能性はグッと高まります。

今後ビジネスで新製品開発を行う際は、今回ご紹介した内容を参考にしてくれると嬉しいです!