人材不足が深刻化する日本では、自社業務の一部を外部に委託する「アウトソーシング」が近年大きな注目を集めています。
ところが人材派遣は利用した経験があっても、アウトソーシングを取り入れた経験がない経営者の方もまだまだいらっしゃるかと思います。
そこで今回の記事では、アウトソーシングのメリットとデメリットを分かりやすく解説しようと思います。
アウトソーシングのメリットとデメリットを知った上で、実際に活用するかどうか決めてもらえると嬉しいです!
アウトソーシングのメリット
まず初めに、アウトソーシングのメリットをご紹介します。
アウトソーシングを取り入れると、下記3つのメリットを期待できます。
メリット①:外部の専門性を利活用できる
業務を委託する相手となる外部組織は、その業務に対して専門的なノウハウやスキルを持っています。
自社にとって得意ではなかったり経験がない業務に関しては、自社で最初からスキルを身につけるケースと比べて、アウトソーシングで外部組織に委託した方がはるかに良い結果を得られます。
たとえば自社でアプリを作ろうと思った際に、自社で試行錯誤しながら作るよりも、外部のエンジニアに委託した方がはるかに良いプロダクトを作れます。
メリット②:自社の得意な仕事に集中できる
日々のルーチンワークや苦手な業務でアウトソーシングを活用すれば、浮いた労力や時間を自社の得意な仕事(主力事業)に集中させることができます。
企業が持続的な競争優位性を構築するには、コアコンピタンス(自社の強み)を持つ必要があります。
得意な仕事に集中し、その分野のスキルやノウハウを強化することで、コアコンピタンスを確立できます。
この点はアウトソーシングの長期的なメリットです。
メリット③:費用のカットにつながる
アウトソーシングの導入には、費用カットにつながるメリットもあります。
アウトソーシング先となる相手企業は、先ほどお伝えしたようにその業務に関して専門的なスキルやノウハウを持っています。
そのため、より業務の遂行時間を短縮化が可能となり、自社で業務を遂行するケースと比べてコストカットの効果が大きいです。
簡単なイメージでいうと、自社で行うと20日分の人件費がかかるところを、アウトソーシングを行うと10日分以下の人件費で済ませられる感じです。
アウトソーシングのデメリット
たくさんのメリットを持つアウトソーシングですが、下記2つのようなデメリットもあります。
アウトソーシングの導入に際しては、メリットだけでなく下記のデメリットも踏まえる必要があります。
デメリット①:自社内にノウハウや技術を蓄えられない
費用や時間をカットできるというアウトソーシングのメリットは、裏を返すと委託した業務に関するノウハウやスキルを自分たちの会社に蓄えられない事を意味します。
例えばアプリ開発を全てアウトソーシングしているとしましょう。
開発途中でその会社が突然契約を打ち切ったり倒産した場合、自分たちはノウハウやスキルを蓄えていないため、それ以上アプリの開発を進められなくなります。
スキルなどを蓄えられないが故に、とっさの事態に対応できなくなる点はアウトソーシングの恐ろしいデメリットです。
デメリット②:情報漏洩のリスクがある
アウトソーシングする業務の内容にもよりますが、顧客や自社従業員の情報を相手に渡すため、情報漏洩のリスクが常にあります。
業務を受注する外部機関の多くはセキュリティ対策を徹底していますし、あらかじめ秘密保持契約のようなものを結ぶため、情報漏洩のリスクはそこまで大きくありません。
しかし機密情報を渡す以上、漏洩するリスクを0にすることは不可能です。
仮に顧客や従業員の情報が漏洩してしまえば、会社の存続が困難となるほどの問題に発展するリスクがあります。
アウトソーシングする際は、情報漏洩のリスクを踏まえた上で実際に行うかどうか決定するのがベストです。
ビジネスに携わる方であれば一度は耳にしたことがあるであろう「競争優位性」できるビジネスマンが使う印象がある用語ですが、意味がふわっとしていて、具体的に何を意味するのかイマイチよくわからないという方もいるかと思います。そこで今回は、自[…]
アウトソーシングのメリット・デメリットのまとめ
今回の記事では、アウトソーシングのメリットとデメリットについてお伝えしました。
アウトソーシングには、知識やスキルを蓄えられないデメリットがあります。
しかしそれ以上に、外部の専門性を活用しつつ自社の得意分野に集中できる点で、アウトソーシングはとても有用な施策であると言えます。
メリットの大きい施策なので、アウトソーシングを進んで導入するのをオススメします。