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価格競争が絶対ダメな理由〜価格競争を避ける対策も解説〜

価格競争

ライバルとなる企業や店舗に勝つために、相手よりも安く商品やサービスを販売しようとする方は非常に多いです。

しかし個人的には、最も事業者が行うべきでないマーケティング施策だと考えています。特に立ち上げたばかりのベンチャー企業や経営資源に乏しい中小企業にとって、価格競争に参入するのは自殺行為です。

今回の記事では、価格競争を絶対すべきでない理由と、価格競争を避ける対策について解説します。

価格競争とは

価格競争とは、商品・サービスの価格の安さで他社と競争を繰り広げる行為です。

スーパーや家電量販店などで、しばしば行われている値引き合戦が価格競争の最たる例です。

価格競争は、主に商品・サービスの差別化度合いが小さい業界や供給過多の業界でしばしば発生します。 

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価格競争はなぜダメなの?

結論を先に言うと、価格競争がダメな理由は「手元に残る利益が減少するから」です。

競合他社よりも安い価格に設定すれば、同じ商品なら安いほうが当然良いため、より多くの顧客から商品やサービスを利用してもらえるようになります。

「顧客を集められるから良いのでは?」と思うかもしれませんが、長期的に見ると悪影響が徐々に出てきます。

ある会社が価格を安くした場合、顧客を奪われた競合他社は売り上げを回復させるために、より低い価格を設定します。競合他社が自社よりも低い価格を設定すると、他社に顧客を奪われてしまうため、自社も価格を下げざるを得なくなります。

 

価格を下げると言うことは、コストを低減する手間が発生したり、利益が減少してしまいます。

価格競争が激化するほど、コストを低減する余地がなくなり、最終的には売り上げがどれほど出てもほとんど利益が残らない事態になります。

つまり、より競合他社よりも収益を得る目的で価格競争を始めた結果、かえって当初よりも利益を得られなくなるのです。

仮に価格競争に勝ったとしても、価格競争に巻き込まれた結果、もはや十分な利益を得られなくなります。

消費者は最終的に購入した金額よりも高い場合にはその商品・サービスを購買しようとしないため、後から価格を上げるのは難しいでしょう。

そもそも価格競争は、経営資源が豊富な大手企業で無ければ勝てません(勝ったとしても前述通り利益率が低くなる)。

ベンチャー企業や中小企業にとって、価格競争は勝ち目がないので絶対に避けるべきです。

 

現在に至るまで、日本では多くの業界・企業で価格競争が繰り広げられました。その結果大手・中小問わず多くの企業が疲弊し、十分な利益を得られない体質となった業界も少なからず存在します。

「さらば価格競争」と言う本では、価格競争の恐ろしさや、価格競争を避けることで高い利益率を生み出す重要性や方法がわかりやすく述べられています。

価格競争の怖さを知る上でも、価格競争以外の面で勝負する重要性や方法を知る上でも役立つのでぜひ一読してみてください!

 

価格競争を避ける対策

価格競争を避けるには、価格以外の面で差別化を測る対策が重要です。

具体的な方法は、先ほどご紹介した「さらば価格競争」という本に載っていますが、今回は一般論として価格競争を避ける対策をわかりやすくお伝えします。

 

そもそも価格競争とは、競合他社の商品・サービスと似通った商品やサービスを販売しているから巻き込まれてしまうのです。

同じ商品やサービスを販売している場合、競合他社が安くしてきたら、こちらも安くしなければどっちみち顧客を奪われて利益が出なくなります。

ですので、価格以外の面で商品やサービスの差別化を図り、他社が価格を下げても自社は変えずに済むようにする必要があるのです。

具体的には、下記の対策を講じると価格競争を避けやすくなるでしょう。

  • 商品・サービスの品質やデザイン性を高める
  • アフターサービスを充実する
  • ブランディングを行う

商品・サービスの品質を高めれば、高くても高品質のものを使いたい顧客からの支持を得られます。

アフターサービスを充実すれば、多少高くても使い方をサポートしてほしいと思う顧客を囲い込めます。

そして自社ブランドのブランディングを行えば、価格関係なく自社商品・サービスを利用してくれる顧客との関係を長期的に築けます。

価格競争を避けた上で、高い付加価値とブランディングで勝負する企業としては、リッツ・カールトンが最たる例として挙げられます。

リッツ・カールトンのサービス戦略・施策は下記の記事でご紹介しているので、良ければ参考にしてください!

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価格競争に関するまとめ

価格競争に一度巻き込まれてしまうと、大手企業との競争に負けて業績が低迷するか、最終的に勝ってもほとんど利益を得られなくなります。

とはいえ商品やサービスに差別化ポイントが無ければ、いずれ価格競争に巻き込まれるリスクはあります。

価格競争に巻き込まれないようにするために、価格以外の面で差別化を図るのが非常に重要です。

事業を立ち上げたばかりの方には、価格競争に巻き込まれないように十分に注意するのをオススメします。