支援型リーダーシップとは?特性やメリット・デメリットを徹底解説

  • 2020年1月11日
  • 2020年1月11日
  • 組織論
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リーダーシップと聞いて、皆さんは何をイメージするでしょうか?

圧倒的な実力や立場を基に、部下を最前線で引っ張っていくイメージを持つ方が多いと思います。

確かにそれもリーダーシップで間違い無いのですが、最近は部下を最優先し、自身はサポート役に徹するリーダーシップの形が注目されています。

今回の記事では、そんな「支援型リーダーシップ」について、特性やメリット・デメリットをわかりやすく解説します。

支援型リーダーシップとは

まずは支援型リーダーシップの定義を、多くの人に馴染みの「支配型リーダーシップ」と比較しつつ解説します。

支援型リーダーシップ(サーバントリーダーシップ)の定義

支援型リーダーシップとは、メンバーに対する支援や奉仕を重視するリーダーシップを意味します。

使用人や召使いのように、奉仕する気持ちを持って部下に接することから、「サーバント(召使い)」という言葉を用いて「サーバントリーダーシップ」とも呼ばれます。

支援型リーダーシップと支配型リーダーシップの違い

支援型リーダーシップは、一般的な意味でのリーダーシップ(支配型リーダーシップ)とは大きく異なります。

支配型リーダーシップは、「強い意志を持ち、部下を積極的に牽引していくこと」をリーダーシップであると定義しています。部下との良好な関係構築は重視せず、リーダーの考えていることを命令という形で部下に実践させるのが支配型リーダーシップの特徴です。

ワンマン社長の部下に対する接し方が、支配型リーダーシップの最たる例です。

一方で支援型リーダーシップでは、「部下の意志や考え方を尊重し、部下のサポートに徹すること」がリーダーシップの役割となります。部下との良好な関係構築を重視し、リーダーは組織全体の目標達成のために、部下を積極的にサポートします。

特に若手経営者の中で、支援型リーダーシップを発揮する事例が増えつつあります。

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支援型リーダーシップ(サーバントリーダーシップ)の持つ10の特性

支援型リーダーシップの意味は分かったものの、支援型リーダーシップを発揮するには具体的にどうすれば良いのでしょうか?

日本での支援型リーダーシップ普及の草分けである「NPO法人 日本サーバント・リーダーシップ協会」によると、支援型リーダーシップを発揮するには下記10の特性を満たす必要があるとのことです。

つまり下記で挙げる10の特性を意識して部下と関われば、支援型リーダーシップを実践できるのです。

傾聴(Listening)

支援型リーダーシップを発揮するには、部下の話をしっかりと聞き、悩みや要望といった相手の意図を汲み取らなくてはいけません。

ただ単に相手の意図を理解するのみならず、自身が従業員のためにできる事柄を考えるのも重要です。

共感(Empathy)

ただ単に部下の考えを汲み取るだけでなく、相手の立場になって共感することも支援型リーダーシップには重要です。

部下の考えに対して共感を示すことで、相手から好感や信頼を得られるのです。

癒し(Healing)

部下も人間なので、時には落ち込んだり悩んだりして、仕事が思うように進まないこともあります。

組織の上に立つリーダーには、優しい言葉をかけたり問題の解決に協力するなどして、癒しを与える役割も求められます。

気づき(Awareness)

支援型リーダーシップを発揮するには、物事の本質に気づく特性も必要です。

自分自身はもちろん、従業員の考えや事業内容の問題点など、あらゆる物事に対して本質を捉えることが大切です。

説得(Persuasion)

支援型リーダーシップでは、立場の優位性を使い一方的に命令や考え方を押し付けるのではなく、相手を説得した上で物事を遂行することが求められます。

無理やり従わせるのではなく、「なぜその行動をすべきなのか?」を合理的な理由込みで説明するスキルが必要となります。

概念化(Conceptualization)

支援型リーダーシップに限らず組織を束ねるリーダーには、メンバーに対して組織全体で達成したいビジョンや目標を示すことが求められます。

例えば会社ならば、従業員一人一人達成したい目標や価値観は異なります。

それぞれが異なる目標や考え方を持っていると、組織全体が一丸となって行動できません。

そこでリーダーは、組織を団結させるために達成すべきビジョンを示さなくてはいけないのです。

先見力・予見力(Foresight)

こちらも支援型リーダーシップに限定した話ではないですが、リーダーシップを発揮するには「将来を見通す力」が必要不可欠です。

技術力の進歩や消費者ニーズの変容など、企業を取り巻く環境は常に変化し続けています。

企業が存続し続けるには、絶え間なく変化する環境に適応し続けなくてはいけません。

企業のトップには、変化する環境を正確に予測し、予測に基づいた行動を実践する能力が求められるのです。

執事役(Stewardship)

サーバント(召使い)とあるように、支援型リーダーシップでもっとも重要な特性が「相手(部下)の利益を最優先に考える」ことです。

例えば職場の環境を整えたり、福利厚生を充実させるなどして、従業員がスムーズに働ける環境を整えることが支援型リーダーシップには求められます。

成長への貢献(Commitment to the Growth of people)

従業員の成長に貢献することも、支援型リーダーシップの重要な特性です。

例えば、従業員の得意分野を見つけてその能力を伸ばせる仕事を任せたり、成長につながるアドバイスを行ったりすると良いでしょう。

従業員の成長に貢献することで、従業員からの信頼を得られる上に、会社全体としての業務遂行能力も向上します。

コミュニティづくり(Building community)

支援型リーダーシップにおける最後の特性は、コミュニティづくりです。

メンバー同士で切磋琢磨したり助け合えるような、グループやイベントなどを作るのも支援型リーダーの重要な役割です。

NPO法人 日本サーバント・リーダシップ協会

サーバントリーダーシップは、傾聴、共感、癒し、気づき、納得、概念化、先見力、執事役、人々の成長への関与、コミュニティづく…

支援型リーダーシップのメリットとデメリット

支援型リーダーシップを実践すると、どのようなメリットを得られるのでしょうか?

一方で、支援型リーダーシップにはデメリットはあるのでしょうか?

この章では、支援型リーダーシップのメリットとデメリットをご紹介します。

サーバントリーダーシップのメリット

サーバントリーダーシップは「新しいリーダーシップの形」として注目されているだけあり、とても多くのメリットを持っています。

部下が主体性を持って働くようになる

最大のメリットは、部下が主体性を持って働くようになる点です。

上司の命令が絶対の組織では、異なる考えを持った部下は嫌々働くことになるため、モチベーションや生産性の低下を招きます。

また、言われたことしかやらないため、自分で主体的に動く力が身につきません。

一方で支援型リーダーシップに基づいて組織を運営すれば、従業員それぞれが主体的に考えて行動できます。

各メンバーの持つ良さを存分に発揮できる

支援型リーダーシップに基づいた組織では、各メンバーの裁量や権限が強くなります。

そのため、一人一人の持つ良さを反映した上でビジネスを行えるようになります。

顧客志向のビジネスを実践しやすくなる

支配型リーダーシップに基づいて運営される組織では、上司の指示に従うのが第一優先となるあまり、顧客のニーズを軽視する傾向があります。

一方でサーバントリーダーシップを発揮すると、従業員は上司の指示に従うよりも、顧客を重視して仕事を行えるようになります。

販売する商品やサービスが顧客に受け入れられやすくなり、結果的に業績も良くなります。

サーバントリーダーシップのデメリット

メリットが非常に多い支援型リーダーシップですが、実は1つだけ大きなデメリットがあります。

支援型リーダーシップのデメリットとは、「意思決定や行動に時間がかかりやすい」点です。

支援型リーダーシップでは、従業員の考え方や価値観を重視します。

そのため、経営者(上司)と部下の間で考え方が異なる場合には、部下を説得したり、部下との話し合いにより余分な時間がかかってしまいます。

支援型リーダーシップのまとめ

支援型リーダーシップを取り入れると、従業員の生産性やモチベーションが向上するなど、様々な良い効果を期待できます。

そんな支援型リーダーシップを発揮するには、「組織内のメンバーに奉仕(貢献)する」という考えを常に持って行動するのが重要です。

この記事を読んでいる方も、ぜひ一度部下と接する際に支援型リーダーシップを心がけてみてはいかがでしょうか?

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