中小企業診断士クラゲの経営学・マーケティングラボ

中小企業診断士の資格や新規事業の経験を持つクラゲが、経営学やマーケティングをゆるく分かりやすく伝えます。

売れる売り場作りの方法7選!〜中小企業診断士の観点で売り場作りを考えてみた〜

売り場作り
小売業の方にとって、お店の売上を1円でも上げるのは最優先の課題だと思います。

SNSや広告を運用したり、オリジナルの商品を開発・提供したりと、売上を伸ばす方法は様々あります。

ですがどの方法も費用や時間がかかるため、中々実行しようとは思いにくいものです。

一方で比較的低コストかつ短時間で売上を伸ばせるのが、「売り場作り」です。

売り場作りを工夫すれば、商品のラインナップやマーケティング施策を変えなくても、商品の売れ行きを劇的に伸ばせる可能性もあります。

そこで今回は、中小企業診断士の観点から、商品がより多く売れる売り場作りの方法について考えてみようと思います。

売り場作りでより多くの売上を得るためのポイント

まず初めに売り場作りの重要性や、売り場作りに際して事前に知っておきたいポイントについて解説します。

店舗で売上を伸ばすには?

そもそもスーパーなどの小売店では、どのようにしたらより多くの売上を得られるのでしょうか?

結論から述べると、「客単価(1人あたりが使う金額)の増加」と「来店客数の増加」によって売上高を伸ばすことができます。

来店客数の増加には広告運用などの比較的費用がかかる施策が必要となる一方で、客単価の増加はあまり費用がかからない売り場作りで実現できます。

あまり費用をかけずに店舗の売り上げを伸ばすのであれば、売り場作りによる「客単価の増加」を図るのがベストだと思います。

つまりより多くの売り上げを得たいのであれば、客単価の増加を意図した売り場作りを行う必要があります。

そのためには、以下3つのポイントを踏まえた上で売り場作りを行うのが良いと思います。

ポイント①:客動線を長くする

客動線を長くするとは、店内に入ってきたお客さんに、より長い時間かつ長い距離を歩いてもらうことを意味します。

店内の滞在時間や歩く距離を増やせば、それだけお客さんが商品に接する機会を増やせます。

一般的には商品に接する機会を増やすほど、一人当たりが購入する商品数は比例して増加すると言われています。

ポイント②:非計画的な購買を促す

皆さんはスーパーやコンビニに入った時に、ついつい買う気が無かった商品を買ってしまった経験はないですか?

あらかじめ購入すると決めたものだけ買って帰る人よりも、ついつい別のものを咄嗟に購入してしまう人の方が多いと一般的には言われています。

こうした「非計画購買」を促す売り場作りに努めることで、より商品が売れる売り場に変える効果が期待できます。

ポイント③:売れ筋商品は積極的に推していく

基本的な部分ですが、売れ筋商品(人気商品)は積極的に販売していきましょう。

売れない商品よりも売れる商品を重点的に販売した方が、店舗全体での売上高は伸びやすいです。

売れ筋商品を重点的に推すような売り場作りができれば、より多くの収益を得られるでしょう。

売り場作りで意識したい基本的なポイントは以上になります。

売れる売り場作りの方法①:店舗の業態や商品に応じて販売方法(レイアウト)を決める

これ以降は、上記の項でお伝えしたポイントを踏まえて、売れる売り場作りの具体的な方法を考えていきます。

まず初めに、売り場作りの基本から解説します。

とても基本的な要素ですが、お店の業態や販売する商品によって、適している販売方法やレイアウトは異なります。

例えば日常的な商品を得るスーパーであれば、出入り口が広く商品が所狭しと陳列されているような売り場が良いでしょう。

一方で宝石などの高級品を得る店舗であれば、スタッフが対面販売を行い、かつクローズドケース(ガラスで囲まれているショーケース)に商品が陳列されているような売り場が適しているでしょう。

商品の種類や業態によって適した売り場作りをすることが、店舗運営の第一歩であると言えるでしょう。 

売れる売り場作りの方法②:「マグネット」を店内に分散的に配置する

マグネットとは、まるで磁石のようにお客さんを引き付ける売り場や商品を意味します。

たとえば新商品や季節感の強い商品を販売するコーナーや、実演販売するコーナーなどがマグネットとなり得ます。

マグネットを店舗の曲がり角や突き当たりなどに分散させて配置すれば、お客さんの客動線を長くする効果が期待できます。

たとえば気になっていた新商品が店の奥にあれば、ついつい見てみようと思って足を延ばすお客さんは少なくないでしょう。

客動線が長くなれば、必然的に商品の購入機会が増えるため、客単価の向上に繋がります。

売れる売り場作りの方法③:目玉商品や特売品を「エンド」に陳列する

エンドとは、スーパーなどにある棚の一番端の部分や、アパレル店にあるハンガーの端などの部分を指します。

一般的な店舗では、エンドの部分は多くのお客さんが通行する上に目に留まりやすい部分です。コンビニなどに行った時、棚の端っこ部分を見たりしませんか?(自分はよく目にします笑)

人通りが多く目立つ部分なので、エンドには目玉商品や特売品を陳列するのが効果的です。

タダでさえ目立つエンドに、目玉商品や特売品を陳列しておけば、お客さんを引きつけて非計画購買を促す効果が期待できます。

実際自分は、コンビニで並んでいる時についついエンドに陳列されているチョコレートなどのお菓子をまんまと買ってしまいます笑

売れる売り場作りの方法④:互いに関連する商品を一緒に陳列する

互いに関連している商品を一緒に陳列するのも、非計画購買を促す上で効果的な売り場作りの方法です。

たとえば焼肉用の肉の近くに焼肉のタレを陳列すれば、当初は牛肉のみを購入する人にタレを購入してもらう可能性を高めることができるでしょう。

カテゴリーごとではなく、お客さんの用途に合わせて関連商品を一緒に陳列する事で、結果的に客単価の増加を期待できるのです。

売れる売り場作りの方法⑤:計画的に購入される商品は店の奥に配置

たまたまその時の気分で購入する商品もあれば、あらかじめ購入する意図があって購入する商品も存在します。

たとえばコンビニであれば、お弁当や飲み物などは比較的計画的に購入される傾向があります(お腹が空いていない時にお弁当をとっさに購入しようとは思わないでしょう)。

このような計画的に購買される商品は、店舗の奥に配置すると、より商品が売れる売り場となります。

たとえばお腹が空いている時に、コンビニにお弁当を買いに行く場面を想定してください。

どうしても購入したいから、店の奥に置かれていても嫌だと思わずに、奥に足を伸ばして買う方が大半だと思います。

その過程でデザートや飲み物を見つけたら、ついつい購入してしまう方も少なくないでしょう。

このように計画購買される商品を店舗の奥に陳列する事で、お客さんの買い上げ点数を増やす効果が期待できるのです。

売れる売り場作りの方法⑥:重点的に売りたい商品は「ゴールデンゾーン」に配置する 

ゴールデンゾーンとは、「陳列棚のうちお客さんが最も手の届きやすい位置」を意味します。

一般的には男性で70〜160cm、女性で60〜150cmの範囲をゴールデンゾーンと呼ばれており、店舗全体の売上高のうち8〜9割はゴールデンゾーンに陳列される商品から生み出されると言われています。

話がやや脱線しますが、比較的低い位置に子供用のお菓子が置かれているコンビニをよく目にします。

子供にとっては陳列棚の最下段がゴールデンゾーンとなるため、「その位置にお菓子を置くのはとても緻密な戦略だなあ」と感心した記憶があります。

つまり人気商品や高利益率の商品など、重点的に売りたい商品をゴールデンゾーンに陳列する事で、お客さんの客単価をより高められるのです。

ゴールデンゾーンは売れる売り場作りの基本ですので、必ず意識して商品を陳列しましょう。 

売れる売り場作りの方法⑦:重点的に売りたい商品はたくさん陳列する

こちらも一般論ですが、目に見える商品の数(フェイス)が多いほど、売れる商品数は増えると言われています。

たとえばスーパーで棚いっぱいに新発売のチョコレートが並べられていたら、よほど甘いものが苦手な方でない限り、気になって近くに行って見てみようと思うでしょう。

興味を持つ人が近くに集まるほど、購買してもらえる商品数は増加します。

つまり重点的に売りたい商品をたくさん陳列すれば、それだけ売り場全体での売上は伸びるわけです。

ただしあまりたくさん陳列しすぎると、かえって売れ残るリスクが高くなるので、「適度」を意識して陳列する数を決めると良いと思います。

売り場作りに関するまとめ

今回は、商品がたくさん売れる売り場作りの方法について考察してみました。

色々と方法をご紹介しましたが、結局は客単価を増加させるの一言に尽きます。

比較的時間や費用をかけずにできるので、実践してみてはいかがでしょうか?

とはいえいくら売り場作りを意識しても、市場トレンドや事業内容次第では、中々満足いく売上を得られないケースもあります。

その場合には、根本的に経営戦略から再構築する必要があるでしょう。

経営戦略を再構築する際には、SWOT分析を用いて自社内部と市場の環境を分析するのが効果的です。

以前SWOT分析のやり方について記事を書いているので、興味のある方はご覧になってくれると嬉しいです!

business-kurage.hatenablog.com