スーパーの売り場での工夫からマーケティングの基礎を学ぼう

私たちが普段何気なく通っているスーパーの売り場では、実は製品を購入させるためにあらゆる工夫が施されています。

「製品を購入させる」というマーケティングの基本を学ぶ上で、スーパーの売り場で行われている工夫はとても役に立ちます。

そこで今回は、スーパーの売り場で活用されている工夫を7つご紹介します。

小売店を営む方はもちろん、ご自身でビジネスを行っている方は全員必見です!

肉などの主力商品を店奥の売り場に配置

大半の買い物客は、食卓のメイン食材である肉や魚の購入を目的にスーパーを訪れます。

肉や魚などの計画的に購買される主力商品を入り口近くの売り場に置くと、お客さんはそれだけを手にとってレジに直行してしまいます。その結果、他の売り場にある商品は中々購入されにくくなります。

そこでスーパーでは、肉や魚といった計画的に購買される商品を店舗奥の売り場に配置する工夫を行っています。

お客さんは店舗をくまなく歩くことになり、それだけお菓子やカップ麺など、他の売り場の商品も目にすることになります。

その結果ついで買いや衝動買いを促し、顧客一人当たりの売り上げアップにつながっています。

計画的に購入される製品を店舗奥に陳列する工夫の効果

店舗内をくまなく回遊させ、ついで買いや衝動買いを促す

ゴールデンゾーンに人気商品を置く

ゴールデンゾーンとは、陳列棚において、最も顧客の目に留まりやすく、かつ手が届きやすい位置を意味します。

一般的には、男性は70cm〜160cm、女性は60cm〜150cmの範囲がゴールデンゾーンと言われています。

スーパーやコンビニでは、このゴールデンゾーンに人気の売れ筋商品を置く工夫を行っています。

一番商品を手にとってもらいやすい位置に一番売れ筋の商品を置くことで、顧客一人当たりの売り上げを最大化できます。

商品を取りやすい(目に留まりやすい)場所に人気商品を置く工夫の効果

一人当たりの売上高を大幅に増加させる

カテゴリーとは無関係に関連商品を陳列

スーパーで買い物を行うと、全くジャンルが異なる商品が同じ売り場に売られているのを度々目にします。

実はこれ、カテゴリーとは無関係に関連した商品を併せて陳列する方法で、セットでの購入による買い上げ品数の増加を狙ったスーパーの工夫なのです。

たとえば、サラダを食べるときにはドレッシングをかけて食べる人が多いです。

そこで野菜売り場にドレッシングを置いておけば、野菜とドレッシングをセットで購入してもらえます。

野菜だけを販売する場合と比べて、ドレッシングも購入してもらえるので、結果的に一人当たりの買い上げ品数や売上高がアップします。

他にもお肉売り場なら焼肉のたれ、パスタ売り場には粉チーズなど、セットでの購入を促す工夫は随所に見られます。

カテゴリーの枠を超えて関連商品を陳列する工夫の効果

セットでの購入をうながし、買い上げ品数や売り上げのアップにつながる

安売りの商品はカゴに無造作に入れておく

陳列というと綺麗に並べることをイメージしがちですが、あえて雑に陳列する工夫もスーパーの売り場では行われています。

たとえばカップラーメンなどの安売り商品が、カゴの中に雑に入れられている売り場を見たことはないでしょうか?

カゴの中に品物を無造作に入れる販売方法は「ジャンブル陳列」と呼ばれます、。

ジャンブル陳列は、買い物客に対して製品の安さや特売感を訴求する効果をもたらします。

そのため、安売りの品物や在庫品をカゴに入れておけば、綺麗に並べるよりもたくさん購入してもらえます。

安売り商品や特売品、在庫処分の品物などの販売をおこなう際には、絶大な効果をもたらす売り場の工夫です。

ジャンブル陳列(カゴの中に品物を無造作に入れる)の効果

割安感や安さをアピールできるため、特売品や在庫処分品の販売数増加につながる

レジ前にガムやチョコレートなどを配置

レジ前にガムやチョコレートといった小さくて単価の安い品物を陳列するのも、スーパーで行われている鉄板の売り場工夫です。

レジで並んでいるとき、ふとガムやチョコレートが並んでいたらついつい買ってしまう方は多いのではないでしょうか?

レジ前の売り場は、スーパーを訪れるすべての顧客が通過する場所です。

加えて前のお客が終わるまでは立ち止まることになるため、通過するだけでなく目にも留まりやすいです。

レジ前は全ての顧客に目に止まりやすいため、ついで買いをうながす上では絶好の売り場なのです。

特にガムやチョコレートなどは小さいため、買い物が終わって満杯のカゴにも容易に入るでしょう。加えて100円前後と非常に安いため、ついで買いする上で躊躇することもありません。

安くてカゴに入れやすいガムやチョコレートをレジ前におくことで、絶大なついで買い効果を得られるわけです。

レジ前に安くて小さい品物(ガムやチョコレートなど)を陳列する工夫の効果

ついで買いを誘発する

特売品や目玉商品を「エンド」にたくさん陳列

エンドとは、製品の陳列棚の両端部分です。

エンドは通路の入り口部分に面するため、多くの顧客が通過する場所となっています。

スーパーでは、エンド部分に特売品や目玉商品をたくさん陳列する工夫を行っています。

多くの顧客が通過する部分に量感たっぷりに特売品や目玉商品を陳列すれば、顧客を引きつける効果(マグネット効果)を期待できます。

その結果ついで買いや衝動買いを促し、買い上げ品数や売り上げの増加につながります。

エンドに特売品や目玉商品を量感たっぷりに陳列する工夫の効果

ついで買いや衝動買いを促進し、売り上げの増加を実現できる

補色や同化現象を駆使して商品を陳列

スーパーでは、売り場の陳列方法や陳列場所だけでなく、色を使った工夫も行われています。

たとえばスーパーの品物の宣伝看板やポスターには、補色効果を使った工夫が施されています。

補色とは混ぜ合わせると灰色になる色の組み合わせ、つまりお互いに反対同士の色の組み合わせです。

例えばポスターの背景と宣伝文を補色関係にすれば、宣伝文を目立たせることが可能です。

また、品物の包装には「同化現象」を使った工夫が施されています。

同化現象とは、一方の色がもう一方の色に近づいて見える現象です。

有名なものを挙げると、スーパーで販売されているみかんが最たる例です。

スーパーで売られているみかんは、赤いネットに入っているケースが多いです。

みかんを赤いネットに入れることで、同化現象によりみかんがより赤みを帯びた美味しそうな見た目になります。

その結果顧客に美味しいみかんであるのをアピールでき、買い上げ率の増加につながります。

補色や同化現象を使った工夫の効果

製品の宣伝を目立たせたり、品物の良さを引き立てることができる

スーパーの売り場での工夫まとめ

今回ご紹介した工夫は一部であり、スーパーの売り場では他にもあらゆる工夫が行われています。

普段何気なく通っているスーパーでは、顧客の購買意欲を高めるような工夫がくまなく施されているのです。

スーパーで行われている売り場の工夫は、「顧客の購買意欲を高める」という点であらゆる業種で応用できるマーケティングの基本となります。

今回ご紹介したスーパーの工夫を参考に、ぜひご自身のビジネスでも顧客の購買意欲を高める施策を考えていただければと思います。

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